内容説明
花見に行く時の晴れ着「花衣」や、枕の下に恋文などを入れて寝る「文枕」、磨きをかけていない宝石「新玉」、冬の日差し「愛日」、飲めば楽しくなる酒「笑酒」など、口にするだけで綺麗になる六七〇の言葉を、いろは歌に合わせて紹介する。ベストセラー『美人の日本語』の著者が綴る、やさしい気持ちになる、ほっとする、日常に潤いを与える日本語。
目次
彩
六根
花心
新衣
程合い
片月
時文
契り
柳眉
温もり〔ほか〕
著者等紹介
山下景子[ヤマシタケイコ]
兵庫県神戸市生まれ。武庫川女子短期大学国文科卒業後、作詞家を志し愛知・名古屋マイソングなどで受賞。初めての著書『美人の日本語』(小社刊、のち幻冬舎文庫)がベストセラーになる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あっか
31
日本語ってなんて美しいんだろう!ということが改めて分かる本。漢字と音を見て口に出すだけで本当にうっとりしてしまうような日本語がいくつもあります。語源や由来も載っているので勉強にもなります。手元に置いておいて何度も見返したいような素敵な本です^^2018/03/26
mya*
22
読メで目にする皆さんの表現力豊かなコメントにいつも感動する毎日。この本で、自分のボキャブラリがいかに貧困かを、またしても再確認…とほほ(>_<)。日常語といっても、ふつうのおしゃべりでは(私は)なかなか使わない豊かな表現がいくつも載っていて、ゆっくりと読みふけりたくなる。知ると知らぬは大違い。雑学とひとことで済ますには、あまりに奥深い日本語の世界。日本に生まれたものとして、「恋する日本語」とともにこれは手元に置いておきたい! 2011/07/21
琴音
11
日本語の単語1つ1つに込められた思いを読んで、改めて日本語の良さを実感しました。かつての漢字の当て字と今の当て字とが異なっていたり、見たことの無い字が数多くあったりと語彙の豊富さに驚きました。今、カタカナ語は増えているけれど、古くからある日本語は減りつつあるように感じます。時候の挨拶はお堅い文章特有、ではなく自然と心に浮かぶようでありたいものです。2011/06/14
うめ
8
本当に綺麗な言葉が日本には満ちているんですね。日本人で、良かった。言葉が包み込む心も大切にしていきたいです。2013/05/11
シュエパイ
6
ちょうど、NHKで『恋する日本語』が連ドラになった今日この頃。こちらは純粋に、美しい日本語をいくつも束ねている本ですね。どんよりとした空を眺めながら、花の父母、という雨の呼び名を思いました。淋しいと言う字は、長々と降り続く雨を表す言葉に、日本人がさびしさを見つけて生まれた使い方なのだといいます。なるほどなぁ・・・って、わかる気がします。あぁ、もう一ヵ月もすれば、桜の足音が聞こえるでしょうか。現代の花盗人には、風流さはない気がしていますが(笑)2011/02/16