内容説明
野分の到来を予見して、長屋の面々と芝神明社へ避難した小籐次は、そこで知り合った若い女の飼い猫探しに同道し、千枚通しで殺された彼女の旦那を発見する。物盗りの所業か。小籐次はそう見立てたが、野分一過の大川に同様の手口で殺された男の死体が揚がり、事態が急変。はたして、事件の裏には何が隠されているのか。大人気シリーズ、第十三弾。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年北九州市生まれ。日本大学芸術学部卒。『闘牛』でデビュー。98年に時代小説『密命―見参!寒月霞斬り』を発表するや、迫力のある殺陣と人情味溢れる物語で読者の圧倒的支持を得る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinupon
32
小籐次とおりょうの気持ちの動きや、周辺の人間関係がますます面白くなってきました。相変わらずの剣さばきも見せてくれますね。2015/03/13
オレンジ。
5
野分が来て、新兵衛長屋の住人たちが芝神明社に避難する。千枚通しを使った殺人事件が二件発生するが小籐次の協力で解決する。そして深川惣名主・三河蔦屋一族の事件にも小籐次は関る。久慈屋の協力もあって、おりょうさんに素晴らしい屋敷が見つかるが小籐次が用心棒として傍にいたほうが良いような気がする屋敷だと思うけど。 2015/01/12
Kira
4
図書館本。シリーズ第十三弾。江戸の町が台風に襲われ、小籐次の住む長屋が水につかるおそれが出てくる。住民たちが避難した長屋で殺しがあり、その下手人捕縛に小籐次も手を貸す。台風が去った後、しばらくぶりに研ぎの仕事に出た小籐次は、深川の有力者が息子一家を誘拐された事件を解決する。今作にはあまり面白さを感じなかったのがちょっと残念。 2021/04/18
toshi
3
「酔いどれ小籐次留書」の13巻。 今回は一冊の中でいくつも事件が起こるという展開。 だから一つの事件は簡単に解決してしまう。 短編集を読んでいるような・・・・ 2014/02/12
sae_k1
1
台風が来た時の町民の暮らしに絡めて、お話が進む。普段の生活と切りあいの重なり具合が小籐次シリーズの面白さなのかのう。2016/04/21