内容説明
新兵衛長屋に落ち着いた赤目小籐次は、久慈屋の大番頭・観右衛門から御用の手助けを頼まれる。久慈屋が社中の芝神明で起きた陰間殺しの探索だった。小籐次は密かに大宮司の西東正継と面会するが、そこで聞かされたのは思いもよらぬ事実だった―。江都を騒がす悪漢と追腹組の新たな刺客を迎え討つ小籐次。その死闘を描く、興奮のシリーズ第五弾。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年北九州市生まれ。日本大学芸術学部卒。『闘牛』でデビュー。98年に時代小説『密命―見参!寒月霞斬り』を発表するや、迫力のある殺陣と人情味溢れる物語で読者の圧倒的支持を得る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kinupon
25
今回は少し趣向の違う話でしたね。しかし新装版は地図も付いているので位置関係もわかり楽しめます。2014/09/13
二分五厘
23
一話完結の短編五編という体裁。といっても追腹組との死闘あり、編を跨いでの水戸道中もありますが。今回は第一章で芝神明社の危機を救った小藤次が、お礼に頂いた銘刀『孫六兼元』の刀研ぎに爺侍が煩悶する巻。それ以外は小藤次にとっては細かなことなんでしょうね(笑)。悩んでるのは刀のことばかり。水戸様とのお付き合いも、ついでな感じです。2023/10/09
ichi
19
【図書館本】シリーズ第5巻目。今回は推理小説のような事件解決の話が多かったです。助けたお礼として貰った「孫六兼元」の名刀。今後の活躍に期待です。2016/10/29
オレンジ。
6
小籐次は強いので立ち合いの場でも安心してみていられる。「来島水軍流流れ胴斬り」覚えてしまった(^.^)大宮司の男娼癖には驚いたが名刀「孫六兼元」を貰え小籐次にとっては幸運だった。高尾山での滝修行はあまりにも現実離れした現象に戸惑ってしまった。凡人には分からないものなのだろう。2014/12/27
Kira
4
図書館本。シリーズ第五弾。芝神明で起きた陰間殺しの探索を手伝った小籐次は、大宮司から謝礼にと名刀孫六兼元を贈られる。自ら兼元を研ぐことになった小籐次は、稼ぎの大半をつぎこんで砥石を買う。この巻は、小籐次の行灯作りと刀研ぎの描写に重点が置かれている。小籐次が剣術だけでなく、他の技にもすぐれていることがあらためて強調されている。 2020/05/29