内容説明
億万長者になって王侯貴族のような生活を送ることは誰にでもできるわけではない。だが自分と家族のささやかな幸福を実現することは、難しくはない。必要なのはほんの少しの努力と工夫、人生を設計する基礎的な知識と技術だ。『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』の著者が、激変する状況のクールな認識から人生設計を再構築する方法を凝縮。
著者等紹介
橘玲[タチバナアキラ]
1959年生まれ。作家。早稲田大学卒業。2002年、小説『マネーロンダリング』(幻冬舎文庫)でデビュー。同年『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』がベストセラーになる。06年、『永遠の旅行者』が第十九回山本周五郎賞候補作となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パフちゃん@かのん変更
41
なかなか刺激的で大胆な幸福論。保険は損をする宝くじのようなもの。年金制度や介護保険は破たんする。国家の世話になろうとは思うな。安楽死を認める。マイホームを持つことのリスク。あまり明るい気持ちにはなれない幸福論。2013/09/12
もりやまたけよし
39
この本にもいっぱい言っちゃいけないようなこと満載です。過激なところが、また、橘さんの文章を読む楽しみでもあります。2017/07/21
tetsu
36
★5 結構前に書かれた本だけどまったく違和感なく現在の社会にも通ずる内容。 同じ著者の最近の著作の「言ってはいけない」以上に言ってはいけない内容が詰まっている。やはり橘玲はいいねえ。 いちいち納得する内容で多くの人に読んでほしいと思う一冊でした。 2016/07/12
シュラフ
30
2004年の発刊。バブル崩壊によって勝利の方程式(一生懸命に勉強⇒いい大学⇒一流企業に就職⇒結婚⇒マイホーム・・・)が崩れてしまった日本全体が混迷の時期であった。発想を変えて人生設計を再構築せよ。自分と家族のささやかな幸福は、少しの努力と工夫で可能になるのだ、という。苦難の時代を生きる人々への応援メッセージだと思う。少し古くなってしまった書であるが、日本経済の抱える問題点はまったく改善されていないのだから、その発想は今でも有益である。そしてそもそも幸福とはなんなのか、あらためて考える機会を与えてくれる。2017/06/17
江口 浩平@教育委員会
14
【エッセイ】生命保険や年金、医療などのテーマで、合理的に生きていくための基本を読みやすくまとめてくれている一冊。「多数決原理では『多数者の専制』を解決できない。一方、私たちには民主制以外の選択肢はない。民主制それ自体は正しい決定を保証しないため社会を構成する多数派の良識と公共性に期待するほかない」「自由な市場経済の中で経済的に成功するには、経済合理的に行動するしかない」など、著者の最新作『言ってはいけない』に匹敵するほど身も蓋もないような暗黙の了解が並ぶ。それでいて勇気付けられる不思議なエッセイ。2016/08/13