内容説明
「子供がいて当たり前」ではない。日本では10組に1組が子のない夫婦といわれ、そのほとんどが望みながら授からない夫婦である。また、未婚であっても出産を希望し、不妊治療に取りくむ女性も多い。苛酷な治療の実態を追い、人々の本音に迫る渾身のドキュメンタリー。不妊を通して、女性の生き方、生命の尊さについて読者、体験者とともに探る。
目次
松村果奈(仮名・28歳)―不妊の自分が欠陥商品みたいな気がして…
向井はるか(仮名・34歳)―地方都市の団地では「不妊治療中」は禁句のセリフ
大西早紀(仮名・31歳)―気づかずに普通の家族を目指していた自分がいた
目黒智子(仮名・34歳)―アメリカで他人の卵子の提供を受けて出産
医師インタビュー 諏訪マタニティークリニック院長・根津八紘―医者はまず患者のために治療をするべきだ
加藤翠(仮名・43歳)―精子の提供を受けてハーフの子供を産んだシングルマザー
「卵子提供・代理母出産情報センター」主宰・鷲見侑紀―アメリカでの不妊治療日本窓口として400人の出産を手がける
梨紗子・ジョーンズ(仮名・31歳)―不妊治療を続けながらも養子をもらう決断をする
毯子・ロフトン(仮名・34歳)―不妊治療は人の本性を知る人生勉強でもあった
須賀晶子(仮名・33歳)―不妊は妻一人では立ち向かえない夫婦二人の問題
柴崎友輔(仮名・35歳)、成美(仮名・33歳)―二人でも楽しいけれど、子供がいたらもっと楽しい
高橋伸子(仮名・29歳)―原因は自分ではなく、夫の精子無力症にあった
藤沢一輝(仮名・32歳)、奈津子(仮名・32歳)―下半身不随の頚椎損傷者でも子供ができる
下田舞子(仮名・38歳)―両親と夫の協力のもと、治療の専念して体外受精で出産
藤木陽子(仮名・43歳)―子供が欲しいというより、チャンスがなくなるのが怖い
太田加奈(仮名・38歳)―6年間に及ぶ不妊治療に自ら幕を下ろす
医師インタビュー 新戸塚病院院長・林暁―過剰な不妊治療がもたらす弊害にも目を向けてほしい
著者等紹介
家田荘子[イエダショウコ]
愛知県生まれ。作家、真言宗僧侶。日本大学芸術学部卒業。女優、OLを経て、フリーライターへ。『極道の妻たち』が映画化され人気作家に。1991年「私を抱いてそしてキスして」で第二二回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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