内容説明
このままでは大恐慌になる!各メディアで最も予測が当たると評判の気鋭のエコノミストが日本経済の未来とその対策を大胆提言。
目次
第1章 日本家電メーカー、大敗北の理由(経営者が犯した3大失策;判断ミス1 時代の流れを見誤った設備投資 ほか)
第2章 自動車敗戦という悲劇は起こるのか?(自動車も家電と同じ運命を辿るのか?;地球温暖化のねつ造でつくられた電気自動車ブーム ほか)
第3章 日本はデフレを克服できるのか?(デフレの本当の正体;資本主義の行き着く先は、「薄利多売経済」 ほか)
第4章 成長産業で日本経済大復活(カギをにぎる3つの有望分野;頑張るだけ無駄―日本農業の現状 ほか)
著者等紹介
中原圭介[ナカハラケイスケ]
金融・経営のコンサルティング会社「アセットベストパートナーズ株式会社」のエコノミスト兼アドバイザーとして活動。金融機関や企業への助言・提案や富裕層の資産運用コンサルティングを行う傍ら、執筆・セミナーなどで金融教育・投資家教育の普及に努めている。経済だけでなく、歴史や心理学など、幅広い視点から世界経済の動向を分析し、その予測の正確さには定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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T坊主
4
1)デフレの最大の原因は労働者の所得が下がり続けている点にある。健全なインフレは所得の増加→消費の拡大→物価の上昇が本筋。今のアベノミクスは大幅な金融緩和、円安により物価の上昇が先にきているが、本末転倒だ。2)金融緩和により銀行は貸し渋りを緩められるのか? 日本から米国に金が流れて潤うのは誰か? 3)成長戦略が功を奏しなければ、更に二極化が進むだけ。4)日本の成長戦略は、”農業、観光、医療”と。5)すり合わせ技術の最たるものはハイブリッド車、次世代の水素による燃料電池車を完成させていけば、日本はまだ安泰。2013/04/06
shimbo
2
中原さんの本、前著は期待外れでしたが、本書はなかなか。日本経済の現状と復活の処方箋の考察本。▼家電敗北の要因は、①デジタル家電が汎用品化するなかでの時流を誤った大規模設備投資②垂直統合モデルへの拘り③新興国のニーズつかまない多機能路線、等よくある解説。▼自動車業界は①電気自動車の普及は当分なく、家電のようなモジュール化は進まないため、優位性維持②シェールガス革命も追い風(燃料自動車が今後の主流)。▼デフレの要因は所得減少。金融緩和は解決策ではない。成長産業育成(農業観光医療)と日本的雇用復活が処方箋。2013/01/17
rokubrain
2
普段、著者のブログをRSSリーダーでチェックしていて、本が出るということで早速購入。 ”大消失"とは不穏なタイトルであるが、中原さんらしく独自の緻密な分析、深い思索のもと、これからの日本はどう舵をとっていくべきか、前向きな提言がされています。 彼の知見と分かりやすさは、他のエコノミストの人たちとは一線を画していると思います。 ■キーワードなど ・「擦り合わせ」技術、これが日本のお家芸 ・ハイブリッド技術(トヨタ)の世界標準化へ、あと10年はいける ←電気自動車の高コスト、充電時間の問題 ・シェー2012/12/24
turtle
1
中原さんがおっしゃるようにトヨタにはがんばってもらいたいものです。 2013/05/04
myaon
1
前著での精神論的なところがいまいちピンとこなかったのだが、本著で完全に補完できた気がする。そして、日本はいいところなんだな、日本人ってすごいんだなと改めて思った。中国はじめアジア諸国がどんどん豊かになってくるであろう中で、日本ならではのサービスという視点は有効だと思う。今こそ、先人が創り上げてきてくれたものに感謝し、日本人であることに誇りをもつべき。景気は人の気持ちが引っぱりあげるものだと聞いたことがあるので、経済と精神論は切り離してはいけないのかもしれない。2013/01/30