内容説明
君嶋大地(元恋人と不倫中)と益岡恭司(女大好き恋愛小説家)は、一晩で背負った二千万の借金のかたに、ヤクザの御令嬢・三船日子(31)の政略結婚の成功を請け負うハメに。しかも相手は容姿端麗の財閥御曹司という「完璧な白馬の王子様」。探偵による標的の調査と共に、礼儀作法のレッスンから恋愛・結婚観の矯正など、日子を「結婚したくなる女」に仕立て上げていくが―「三十過ぎて貯金もなく、誰の人生にも責任を取れない。そのくせ言うことだけ一人前の男をなんて言うか知ってるか?クズだ」離婚率3割、生涯未婚率2割を超える「現代の結婚」のリアルがここに。
著者等紹介
柴崎竜人[シバザキリュウト]
1976年10月25日、東京都生まれ。小説家、脚本家。慶應義塾大学経済学部卒業。2004年、処女作「シャンペイン・キャデラック」で第11回三田文学新人賞を受賞。07年、DREAMS COME TRUEの楽曲をモチーフとした映画「未来予想図」で脚本家としてもデビュー。また作家活動のかたわら写真展の開催やテレビ出演などマルチな才能を発揮している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆきちん
41
表紙から男夫婦の話かと思ってたら全然関係なかった(笑)終わってるコンテンツ、終わってる結婚。ギャンブルでできた二千万の借金のカタに突きつけられた条件は何としても娘の見合い結婚を成立させること。相手の男は高校の同級生でよく知っている。計算高くて人を見下している超セレブ。娘は見合い結婚に夢ばかりみている。すんなり行くはずがない!…自分も不倫してたりして、あーぁと思ってたら案の定で、最後はひねりがありつつ、まぁ、よかったか?結婚に夢はあるのか?(笑)2017/03/10
おかだ
38
さらさらっと読めた。カジノで一夜にして2000万の借金を背負った大地と恭司。ヤクザみたいな富豪に、借金をチャラにする代わりに娘のお見合いを成功させろと命じられ…。大金持ちのお見合いがどんなシステムでどれだけ多額の資金をつぎ込んで行われるものなのか、興味深く読んだ。央と日子なら、央の方が歪んだセレブっぽくて実際にいそうだな~と。日子の幼さと自覚の無さにはイライラしたけど、それを凌駕するイライラキャラ・規子にはもう…倫理観なさ過ぎて気味悪い、引いた。良くも悪くもマンガっぽい話で、程よく楽しめた。2017/10/22
らすかる
25
30代のチャラいイケメン二人がカジノで作った2000万の借金を背負う。肩代わりしてくれたのはヤクザスレスレな成金。借金をチャラにする代わりに自分の娘の見合いを成功させろと脅される。二人は娘をプロデュースしていくわけだけど、軽い月9のノリかな~。けっこう読み進めていくうちに面白くなるんだけど、軽さと薄さは拭えなかった。日子ちゃん以外のキャラが皆、自己愛激しすぎて萎える。ラストはすっきりな終わりかただけど残るものは少ないかな。でもたまに軽い読み物で息抜きするにはいいかも。2017/08/28
はるき
16
エンタメ感たっぷりで読みやすい。饒舌で毒舌で軽快。そしてチクリと刺すのが上手い。2015/06/01
ga-ko
12
庶民には知らない世界の話で、代々の家柄いいって大変なんだ、の感想。央は央になるべくして、環境が作られていったのだろう。自分がどんな立場にいて何を望まれているのか、よく知っているんだろう。ある程度敷かれたレールを進むのも困難だろうな。恭司がいいわけじゃないけど、ある種うらやましい。2016/06/07