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まよいもん

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  • サイズ B6判/ページ数 370p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784344014824
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

「まよいもん」とは「迷い者」。あの世とこの世のあいだをさまようものたちのこと―。主人公・藤原マナは中学2年生。離婚して生保レディーとして働く傍ら、霊能者としての裏の顔を持つ、母・しのぶ。信者たちからは「しのぶさま」と崇めたてられていたが、その力は衰えはじめていた。「しのぶさま」の威光にすがろうとする母を、けなげに支えるマナ。スピリチュアルなものへの執着は、人間の欲望を肥大させ、「生き方を間違えば、人も迷い者になる」。マリンタワーや中華街、山下公園などの横浜を舞台に、別居している父や、友人に支えられ、少しずつ成長していく少女の青春グラフィティ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のほほん@灯れ松明の火

23
母親である…というよりも、信者(?)に崇められる「しのぶ様」で居ることにすがっている必死さ、そんな母親を守ろうとする娘、愛の一生懸命さが哀しくて、少し苦手な話かも…と読み進めました。ゴロさんやゴロさんの奥さん、そして 愛の彼氏の存在にホッとさせられ、余韻のある終わり方で、読後感はなんだか温かかったです。 ゴロさんなのか、奥さんなのか…あぁいう本の贈り方っていいなぁーって思いました。自分の子供や大切な人の節目節目に読んでほしいと思う本を選ぶのって、楽しそうで素敵だなって思いました。2013/02/13

onasu

13
あの世に行き損なっている「まよいもん」が見えるという美人霊能者しのぶさま。中二の愛(マナ)の母しのぶは、生保レディの表の顔と、霊能者という裏の顔も持つシングルマザー。が、肝心の霊能力は衰えつつあった。  しのぶさまになると輝く母。そんな母の手助けがしたい、という気持ちと、母としてより、しのぶさまでありたそうな母に対する違和感や抵抗感。揺れる思いの相談相手が、元父の悟郎。月一の悟郎との面会は、調整弁になっていたのですが…。  恋多き母の熱い季節も終わって、愛にも変化が。この先は、落ち着いた生活になるのかな?2012/11/26

ロバくん

5
まよいもんが見えていたことに傾注し過ぎた母を見て育ったマナ。そんなマナにも、まよいもんが見えるようになるが、愛することでバランスをとっていく。マナのまわりは穏やかな愛に包まれていく予感。2022/05/21

ショコラテ

4
初作家さん。偶然にもまた元漫画家の方が書いた小説でした。ヘタな賞取り作家さんより、構成力あるんじゃないでしょうか。面白かったです。母親が生保レディーと霊能者の二足のわらじ、という設定もユニーク。こういう「破滅の予感」がする物語は、読んでいる間中、いつ「その時」が来るのかと気が気じゃなくて疲れますね。そういえば、名作「太陽がいっぱい」のリメイクを観たときも、緊張しっぱなしで疲れ果てて途中で止めたんでした。ゴロさんの件は、霊能者でも結局は近しい人の死期なんてわからないんだ、という皮肉でしょうか。2012/12/18

あいai

2
お母さんが重くて歯がゆかった。お母さんを支える娘をみると、弱さを認めない母のために急いで大人にならなくてもいいのに・・と思った。まぁいろいろあって良い方向にいきましたとさ。2011/02/21

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