目次
第1章 老いの道―思えば長いこと生きてきたものだ
第2章 人間観察―時はそれぞれの人によってそれぞれの速さで歩む
第3章 生と死―明日、また明日、また明日と
第4章 親と子―子供は親を思うふり
第5章 愛と恋―ほどよく愛するのだ、それが永き愛の道
著者等紹介
小田島雄志[オダシマユウシ]
1930年旧満州生まれ。1953年東京大学文学部英文科卒業。現在、東京大学名誉教授、文京学院短期大学教授。東京芸術劇場館長を務める。シェイクスピア研究の第一人者として、全37編の翻訳を手掛ける。舞台、演劇に精通し、年間365作以上の芝居を観る。TBS「ブロード・キャスター」のコメンテーターなど幅広く活躍。95年紫綬褒章受賞、2002年文化功労者に選ばれる
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感想・レビュー
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たくのみ
2
前後のセリフがきちんと入っている文脈でとらえる名言集でした。その分、引用数は少な目。今やアニメを見るにも必須なシェイクスピア。「老いの知恵」とあるけど、厳選された人生全般の知恵につながる言葉たち。さすが小田島先生、70歳代なのに、ウィットにとんだ解説と広い交友関係に相変わらず驚かされます。2012/12/14
Ayano
0
退職された方にいただいた本。シェイクスピア、名前も劇のタイトルも知ってるけど内容は断片的にしか知らなかった。この本を読んで、「セリフ」の中に人生哲学が多く含まれていること、シェイクスピアの生い立ちや時代背景も影響していることを初めて知った。親子、夫婦、友人関係の人間模様にはそれぞれの生き方が反映されつつ関係性が構築されているんだなとわかった。まずは劇としてフラットな気持ちで観劇して、関心のあるタイトルについて深く知っていきたいなと思った。2023/12/26
呑司 ゛クリケット“苅岡
0
シェイクスピア理解する人の特権として彼の名言を得ることが出来る。シェイクスピアは啓蒙も教示もせず、人間の無常さを開示しているだけなので、自由で相対的な眼を持ち合わせていないと、その人生観、人間観を味わうことは出来ないらしい。著者はシェイクスピアへの愛から冷静さとユーモアを加味して提示している。タイトルは老いの知恵とあるが、人間観察、生と死、親と子、愛と恋と多岐に渡っていてお得だ。2020/05/30