内容説明
コーン、きつねがひとこえなきました。と、どうでしょう。もりのなかのちいさなはらっぱいっぱいにさいていたたんぽぽが、ゆれながら、いっせいにあかりをともしたのです。
著者等紹介
松谷みよ子[マツタニミヨコ]
東京の神田に生まれる。『貝になった子供』(あかね書房)’51年、第1回日本児童文学者協会児童文学新人賞、『龍の子太郎』(講談社)’60年、第1回講談社児童文学新人賞、’61年、第8回産経児童出版文化賞、’62年、国際アンデルセン賞優良賞、『ちいさいモモちゃん』’64年、第2回野間児童文芸賞、’64年、NHK児童文学奨励賞、『モモちゃんとアカネちゃん』(講談社)’74年、第5回赤い鳥文学賞など受賞
いせひでこ[イセヒデコ]
伊勢英子。1949年、北海道に生まれる。東京芸術大学デザイン科卒業。『むぎわらぼうし』(竹下文子・文 講談社)で絵本にっぽん賞、『マキちゃんの絵にっき』(中央公論新社)で野間児童文芸新人賞、『水仙月の四日』(宮沢賢治・作 偕成社)で産経児童出版文化賞美術賞、『アカネちゃんとなみだの海』(松谷みよ子・作 講談社)で赤い鳥さい絵賞、『ルリュールおじさん』(理論社)で講談社出版文化賞絵本賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やすらぎ🍀
121
いせひでこさんの素敵な絵、そして、子どもたちと動物との交流を描く、松谷みよ子さんの素敵なお話。…裏山できつねを追いかける少年。そこに広がる一面のタンポポ。不安と感動が入り交じる子ども心と親心。…きつねが拾った定期券で広がる世界観。子どもたちの夢の純粋さに心が澄んでいく。…欲しいものは独り占めしないこと。一人では生きていけないこと。戦争が起こると、助けられる命を助けてはいけない、悲しい世界に変わってしまうこと。…「ぞうとりんご」今手元に握っているりんごを、たったひとつさえも、食べさせることができないなんて。2021/06/20
おはなし会 芽ぶっく
10
教育出版国語 2年生 【平成27年度教科書掲載本 令和2年度教科書掲載本】 『きつねと たんぽぽ』『どうして そういう なまえなの?』『きつねのこの ひろった ていきけん』『ぞうと りんご』の4編。言葉の優しさ(おおきな すぎのきが、 のんのん はえている)を感じます。木がのんのん生えてるって表現がステキ。私的には『きつねのこの ひろった ていきけん』が好き。裏表紙にあるように低学年からと書かれていて、『ぞうと りんご』は『かわいそうなぞう』と共に読みたいです。2019/08/20
頼ちゃん
8
教科書で紹介されている本。短編集。お話も絵もすてきだった。「きつねのこのひろったていきけん」がらすき。2017/07/29
ume 改め saryo
8
いせさんのイラスト目当て(笑) 幻想的な線の多いイラスト。 さらさらっとミニマムなイラスト。 どれも素敵でやっぱり魅せられてしまった(^^)2012/04/04
遠い日
7
四つの短いお話。それぞれに味わいが異なって、今となってはちょっとレトロな印象も好ましい。いせひでこさんの影のある絵がまたお話の妙味を増す。前回読んだ時も胸打たれた「ぞうとりんご」、痛ましい戦争の思わぬところへの波及を抉った作品。2023/03/29