内容説明
知の巨人と脳科学の第一人者が、語り尽くした「脳・こころ・言葉」。
目次
第1章 科学はどこまで思想するか
第2章 老人は「超人間」か
第3章 人間は「限定された類」か
第4章 自己意識を社会化するとはどういうことか
第5章 古典的知識性は淘汰されたか
第6章 吉本流仕事法とは何か
第7章 「つづまりの仕事」へ向かって
著者等紹介
吉本隆明[ヨシモトタカアキ]
1924年東京生まれ。東京工業大学卒。詩人・評論家・思想家。戦後一貫して、日本の思想界をリードし続けてきた。2012年3月、逝去。享年87。2003年、『夏目漱石を読む』で、小林秀雄賞を受賞
茂木健一郎[モギケンイチロウ]
1962年東京生まれ。脳科学者。ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー、東京工業大学大学院連携教授(脳科学、認知科学)。東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了。理学博士。理化学研究所、ケンブリッジ大学研究員を経て現職。専門は脳科学、認知科学。2005年、『脳と仮想』で、小林秀雄賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬弐仟縁
30
吉本氏は、尊厳死とかボランティアに違和感を覚える(53頁)。 延命を断る宣言。 いいことをしている、というのをこれ見よがしに、 というか、わざとらしく感じるようでは、 どうなのか、ということだと思う。 ただ、好きでやっているのだから、 それで自己満足というのならいいけれども。 吉本氏は、親鸞の死のことはあらかじめ考えない、 なるようにしかならない、という思想を支持する(80頁)。 悲観するのではなく、楽観的な生き方を してきた人なのだと思う。 さらに, 宮沢賢治とラスキンの言及がある。 「芸術社会学」。 2014/04/17
かめぴ
16
読みにくい。訳の分からん(こんな事言ってる時点で…)見出しなんか付けて余計に小難しくして。爆。この二人の頭の中が覗けるのはとてもワクワクしたが、確かにと思う事もあり、ホスピス尊厳死問題なんかは、へーと思ったり、結局はこんな対談が出来る二人っていいなと思いながら読了。2018/04/21
ハチ
11
不勉強にも吉本隆明さんの事をまったく知らないで読み始めました。自分の引き出しにない思想でなかなか読み進めるのが苦痛な所もあったけど、戦争、戦後を駆け抜けた大人の思想というものに少し理解ができそうになれた。2018/10/05
風眠
9
ふわっふわした内容で芯が無い、というか、なんだか中途半端な感じだった。項目?というのですか、会話の頭ひとつひとつに、サブタイトルみたいなのが付きすぎてて読みにくいし、なんだか混乱するような構成だった。もっと対談の内容そのものに集中できるような、本の作り方をしてほしかったなと思います。「わかり易くて程度が低くならない文体は可能か」と、第五章で吉本氏もおっしゃっていたことにも通ずることだなぁ・・・なんて。尊敬するおふたりの対談本でとても楽しみにしていただけに、とっても残念・・・。2012/11/18
ophiuchi
6
昔「共同幻想論」を読んだ時には「おおっ」と思ったが、これは正直よう分からん(この題名が内容のどこを指しているのかも)。2012/08/23