Kobunsha paperbacks
這い上がれない未来―9割が下流化する「新・階級社会」

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  • サイズ B6判/ページ数 300p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784334933715
  • NDC分類 330.4
  • Cコード C0033

出版社内容情報

■次の会話をしている母と娘のいる家庭は、どの階級に属するのだろうか?
娘「ママ、私のヴィトンのバッグ見なかった?」
母「シャネルのなら、タンスの中にあったわよ」
娘「シャネルはこの前持っていったわ。だから、今日はヴィトンのバッグにしたいの」
この家庭は下流 lower である。上流 upperなら、けっしてこんな会話はしない。なぜだかわかるだろうか? いまや、「下流社会」は日本だけでなく、世界規模で形成されている。そして、多くの人々が「下流転落」 sinking to the bottom に怯えている。

■本書は『新円切替』『「国家破産」以後の世界』に続く完結編であり、今後の日本社会の有り様が、格差のひらいた「新・階級社会」になることを示唆するものである。それはつまり、9割の人々が下流転落する「這い上がれない未来」 never-climbing society だ。しかし、このような社会を自分にとって好機と考えるか絶望ととるかはあなた次第だ。こうした社会でわれわれはどう生きていくべきなのか?

今後は、いま以上に格差がひらいた社会になる。国家破産が起ころうと起こるまいと、それは必ずやってくる。はたして、あなたはこの流れに飲み込まれてしまうのか? それとも、それを回避できるのか?

【目次】

Preface 本書を読む前に
はじめに……日本は詰んでいる Checkmate
Part 1 偽りの未来図 A Fake Future Map
Part 2 国家破産以後の世界 A Coming Society after the Default
Part 3 「格差社会」論議 Arguments about Gap-Widening society
Part 4 「階級」とは何か? What Is a Class?
Part 5 日本の階級社会 The Class Society in Japan
Part 6 アメリカの学歴社会 The American Academic Credentialism
Part 7 世界全部が学歴階級社会 Meritocracy All Over the World
Part 8 転落する人 しない人 Climbing or Sinking
Extra Part ある実業家の回想 Memoir of a Businessman
Postscript おわりに

【著者紹介】
藤井厳喜[Gemki Fujii]
国際問題アナリスト。1952年、東京都生まれ。77年、早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。同年から85年までアメリカ留学。クレアモント大学政治学部大学院(修士)を経て、ハーバード大学政治学部大学院助手、同大学国際問題研究所研究員。82年以来、近未来予測の「ケンブリッジ・フォーキャスト・レポート」を発行。現在、株式会社「ケンブリッジ・フォーキャスト・グループ・オブ・ジャパン」代表取締役、拓殖大学日本文化研究所客員教授、千葉商科大学非常勤講師、モンゴル国際経済商科大学客員教授、日米保守会議理事・事務局長。訳書に『ジョージ・ブッシュ私はアメリカを変える』(扶桑社)。著書に『劣化列島 日本』『「円」の消える日』(以上、廣済堂出版)、『「世界地図」の切り取り方』『新円切替』『「国家破産」以後の世界』(以上、光文社ペーパーバックス)などがある。

内容説明

今後は、いま以上に格差がひらいた社会になる。国家破産が起ころうと起こるまいと、それは必ずやってくる。はたして、あなたにはこの流れに飲み込まれてしまうのか?それとも、それを回避できるのか?

目次

日本は詰んでいる
1 偽りの未来図
2 「国家破産」以後の社会
3 「格差社会」論議
4 「階級」とは何か?
5 日本の「階級社会」
6 アメリカの「学歴階級社会」
7 世界規模で「下流転落」
8 這い上がれる人這い上がれない人
Extra ある実業家の回想

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nobody

10
森永『300万』といい、久々に本書く奴スゲーと唸った。森永は左、藤井は右、反する部分もあるが重なり合いから今自分が生きている世界が豁然と見えてくる。まさに井の中の蛙であり湯豆腐に頭突っ込む泥鰌であった。グローバル化のもつ意味を判っていなかった。ただ、藤井は能力と努力による理想的な格差社会、機会均等の競争社会こそ本当の意味での平等社会であり、世界はそうなり日本もそれを目指すべきとしているが、それが藤井の嘲笑する反格差の左と同じ美辞麗句に過ぎぬことに気付かない。アメリカ型社会の未来像の公正性を信じて疑わない。2019/06/12

はにゅ

0
これ系の本って、読んでみたくなりますよね?他人の不幸は蜜の味・・・あれ?自分も這いあげれない組じゃん!って展開なのです。2006/06/17

nattyo

0
結構ネガティブな内容だけど、徐々に真実になってきていると思う。2011/09/10

shinsei1229

0
あまりに厳しいが、これが現実でもある。ちょっとづつでも前へ進むようにがんばるしかない。2011/04/19

kei

0
2005年の本なので少々古いですが、状況はますますシビアになってますし、示唆に富む内容でした。日本人同士でつまらない足の引っ張り合いをしている場合ではなく、皆で高みを目指していく必要を感じました。2009/12/13

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