出版社内容情報
文政の大火で焼け出された人気戯作者十返舎一九一家。尽きない騒動に舞の苦難は今日も続く、きりきり舞いの人気シリーズ最新刊!
内容説明
十返舎一九、一世一代の野辺送り。「煙と共に灰左様なら」。お江戸の大火で、命からがら焼け出され、無一文のすっからかん。一九と娘の舞一家、涙と笑いの大騒動の巻。
著者等紹介
諸田玲子[モロタレイコ]
1954年静岡県生まれ。外資系企業を経て、翻訳・作家活動に入る。1996年『眩惑』でデビュー。2003年『其の一日』で吉川英治文学新人賞、07年『奸婦にあらず』で新田次郎文学賞、12年『四十八人目の忠臣』で歴史時代作家クラブ賞、18年『今ひとたびの、和泉式部』で親鸞賞を受賞。歴史・時代小説を中心に著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
147
きりきり舞いシリーズ第4弾!やっぱり賑やかに騒々しいいつもの面々。それにしたって『灰さようなら』とは・・今回も6話それぞれ楽しく読了した。2022/01/23
タイ子
87
シリーズ第4弾。相変わらずきりきり舞いしてますねぇ、舞さん。十返舎一九の娘・舞の周囲で巻き起こる笑いと人情の物語。文政12年に江戸大火が起こり、舞一家も焼け出され葛飾北斎が住んでいた家を貸してくれた。北斎の娘・お栄がもれなくついてくるが。大所帯の中、一九も年には勝てず筆は進まず舞の苦労も果てる所なし。こんな貧乏話も何だか笑えて読めるのがいい。ある日、突然一九のお葬式の話になってる。えっ?!いつ死んだの?お金儲けはこれしかない。香典目当ての偽のお葬式。さすが、江戸っ子。バレても皆で万々歳、灰さようなら。2022/08/07
雅
61
ドタバタのある人情時代小説。奇人変人揃いの一家で奮闘する舞もいい味出してます。久々のきりきり舞いシリーズ、面白かった2022/03/20
ぽてち
39
十返舎一九の娘である舞を主人公に、一九一家に訪れる様々な事態を描いた連作短篇集。なんとなく図書館で借りてしまったが、はて、これは? と首を傾げながら読んだ。読了後検索し、同じシリーズの4作目であることが判明した。なんだが、ここから読み始めても登場人物たちの繋がりはわかるし、普通に楽しかった。それでいて全然説明っぽくないのがすごいな。遡って読まなければ。2022/02/05
ひさか
30
小説宝石2020年10月号一寸先は闇、2021年,2月合併号貧すれば鈍する、3月号女房妬くほど、4月号知らぬが仏、6月号百戦危うからず、7月号灰さようなら、の6つの連作短編を2021年12月光文社刊。毎度のドタバタコメディでようも続くものと感心するやらあきれるやら。2022/03/31