• ポイントキャンペーン

残業税

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 321p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784334910457
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

目を引く設定、残業税調査官の奮闘を通して、「働く」ということの意味をも問う、新時代の社会派ミステリー登場!

内容説明

中野税務署の残業税調査官・矢島顕央はコンビを組んでいる労働基準監督官・西川宗太郎から居酒屋「まさひろの蔵」の案件を持ちかけられた。正社員1人あたりの1ヵ月の残業は10時間に満たない。飲食業においてはたしかに少なすぎる…残業を過少に申告し、納めるべき残業税をごまかしているのか?会社にだまされひどい状況で働かされているに違いない従業員を救いたい西川と、課すべき税をきちんと課したい矢島は、満を持して立ち入り調査に出向くのだが―。

著者等紹介

小前亮[コマエリョウ]
1976年島根県生まれ。東京大学大学院修了。専攻は中央アジア・イスラーム史。在学中より歴史コラムの執筆を始める。(有)らいとすたっふに入社後、田中芳樹氏の勧めで小説の執筆をはじめ、2005年、『李世民』でデビュー。(有)らいとすたっふ所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nyanco

78
小前さんお初です。タイトルが気になって読んでみました。柿谷美雨さんの「70歳死亡法案」の様な作品かと思っていて、読メの感想を見た限りではイマイチなのかな?とも思ったのですが、なかなか面白かったです。残業をすれば会社も従業員も税金をとられるという「残業税」が導入されたという設定。生真面目な残業税調査官と、熱血労働基準監督官がコンビになって脱税する会社を見つけ、税収していく。労基の「ダンダリン」、国税の「マルサ」両方の面白さがあり、この設定は面白い。続→2015/11/19

ユウユウ

45
仮に残業したら、残業した側もさせた側も税がかかるとしたら…という半架空の物語。管理職や免除職には残業という概念が適応できないというのは、特に教師や医師とかの過重労働になるのではないかなぁ。現実、すでにある問題だと思いますが。先日の電通の過労死問題なども頭をよぎる。税の制度ってややこしい。2017/04/18

けんとまん1007

41
これが実現したら、どうなるのかなあ~と、考えてしまった。ある意味では、究極の考え方である一方、ダブルワーク・トリプルワークへ誘導してしまうことにもなる。ちょうど、今、取り上げられている裁量労働制云々にも絡んでくる。ふと思った。この税を盛り込んだ賃金体系になってしまったりしたら・・・これは、とんでもないことになる。2018/02/20

reo

37
「残業税」という発想は面白い。残業を減らし余暇を楽しむ生活は大いに結構。時間と金に余裕が出来れば、親は子供の遊び相手やクラブ活動とかに参加し、お兄ちゃんやお姉ちゃんたちはデートに勤しむ時間がとれ、小遣いもそれなりにあり気分に余裕があれば結婚も考え、子供も作ろうかとも考えられるのではないだろうか。ただねぇ…問題は税金を使う奴らだよな。面従腹背と言って憚らない役人や、公文書の書き換えを平然と行う役人たち。一方政治家たちは、世のため人のためなんて思ってる奴なんて滅多にいない。というわけで「残業税」不成立の巻。2018/04/15

Yoshihiko

29
表題に惹かれて読みました。設定も話も面白かったのですが、読了後イマイチすっきり感がないのはなんなんでしょうか? やはり多少無理があるからなのでしょうか?それともキャラに感情移入ができないから?2015/09/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9824187
  • ご注意事項