出版社内容情報
一人の警察官の成長を楽しみながら、名探偵の推理を堪能できる、傑作集。
内容説明
女性特別機動隊に勤務している南谷結月巡査は、向島教官から、大迫警視長との飲み会に参加するよう指示される。待ち合わせ場所にはもう一人、座間味くんと呼ばれるハイジャック事件の英雄も彼女を待っていた。(「女性警察官の嗅覚」)。座間味くんが語る真相で事件の本質を知り、結月は視野を広げ、警察官として成長していく。超絶推理を楽しめる傑作小説集。
著者等紹介
石持浅海[イシモチアサミ]
1966年愛媛県生まれ。九州大学理学部を卒業後、食品会社に勤務。’97年、鮎川哲也編の公募アンソロジー『本格推理(11)』(光文社文庫)に「暗い箱の中で」が初掲載。2002年、光文社の新人発掘企画「カッパ・ワン」に応募した『アイルランドの薔薇』で長編デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yuki
33
「月の扉」で活躍した座間味くんの短編シリーズ最新作。二児の父になった座間味くんは子どもの成長を報告するようになり、今作のゲストの女性巡査・南谷結月巡査の熱血空回りからの成長も1冊を通して描写される。いつも通りの美味しいご飯を食べながらの解決済エピソード提示、そして座間味くんが指摘する別の視点から考察する、変わり種の安楽椅子探偵の安定感がある。2019/07/15
hnzwd
32
座間味くんシリーズ。居酒屋で相談を受けながら意外な真相にたどり着く、という前作のテンプレートは踏襲しながら、今作では若手女性警官の成長も見られるという。。物事を一面から見て、思い込みで判断してしまうというのは怖い。自分も気をつけよう、と思わされました。2019/06/15
香翠
28
久しぶりだったけれど「座間味くん」は冷静で鋭かった。2019/06/06
涼
27
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2019/09/post-681d46.html2019/09/04
マッちゃま
26
どんでん返し、正と負の逆転、ひっくり返すストーリー展開…まあ〜これらはミステリ読みの好きな言葉かと思います。本書は座間味くんシリーズの短編集。警視長が話す過去に起きた解決済みの事件。教訓になればと想い部下に聴かせると座間味くんが隠されていた真実から事件の違う一面や周囲の評価とは逆の面がある事も告げる定型化したミステリ。今回も安定安心のクオリティで楽しめました。細かい設定に拘る方は「月の扉」からどうぞ。拘らない方は本作からでも大丈夫じゃないかなあって思います。2019/05/24