光文社文庫<br> 梅雨と西洋風呂―松本清張プレミアム・ミステリー

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光文社文庫
梅雨と西洋風呂―松本清張プレミアム・ミステリー

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  • サイズ 文庫判/ページ数 309p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334769833
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

地方の名士が、都会的なものの虚飾に魅せられ破滅の道をたどり、市長選挙をめぐる争いのなかで殺人を招き寄せる……。

内容説明

水尾市の市会議員である鐘崎義介は酒造会社と市政に批判的な新聞社を経営するやり手。だが、温泉で出会った女・カツ子が自室の西洋風呂で見せる、若く奔放な姿態に溺れる。地方の名士である男は、都会的なものの虚飾に魅せられて破滅の道をたどり、やがて殺人を招き寄せていく!地方政界に渦巻く欲望と利権を描くとともに、“アリバイ崩し”にも挑んだ本格推理長編。

著者等紹介

松本清張[マツモトセイチョウ]
1909年北九州市生まれ。給仕、印刷工などの職業を経て、朝日新聞西部本社に入社。懸賞小説に応募入選した「西郷札」が直木賞候補となり、’53年に「或る『小倉日記』伝」で芥川賞受賞。’58年に刊行された『点と線』は、推理小説界に「社会派」の新風を呼び、空前の松本清張ブームを招来した。ミステリーから、歴史時代小説、そして古代史、近現代史の論考など、その旺盛な執筆活動は多岐にわたり、生涯を第一線の作家として送った。’92年に死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NAO

62
まだ西洋風のバスタブが珍しかった頃の地方都市が舞台の、東京暮らしをしたことがある社会派きどりの主人公が陥った悲劇を描いたミステリ。この事件のトリック、今ではとても考えられないものなのだ。古風な生活形態と、その時代においては最新式であったこと。なんとも奇抜なトリックだが、本当にその通りになるのかどうか。2023/03/08

竹園和明

32
造り酒屋の3代目店主で市会議員でもある義介は、週刊の市政新聞社も経営している。舌鋒鋭い批判ぶりが圧力となる為議員らから疎まれるような新聞だ。ある日そりの合わない人物の市長選挙立候補の噂を耳にし、秘密裡に調査を重ねこれを阻止するために策を講じるが…。多忙な中、取材先で知り合った女に溺れ、また裏切りに合い精神のバランスを失い堕ちて行く…松本清張お得意の人間描写だ。1971年上梓作。横臥式の西洋風呂が出始めの頃か。アリバイのトリックになるこの部分をもっと膨らませれば、もっと面白い作りになったかも知れない。2017/04/16

ランラン

10
題名とストーリーが繋がった。清張の本を数十冊読んできたが題名を見て話し内容がどんなだったか思い出せない作品が多い。すなわち題名をみただけで内容とつながらないからである。どのように殺人を暴くか。犯人は特定できていてその手法に焦点が移った刑事コロンボ風で面白かった。 2022/05/26

ササヤン

5
西洋風呂といういかにも時代がかった名称が色っぽさを醸し出す。現代では、そうした場所はソープランドだろうか。現代では、この頃のように、風俗嬢と一夜を過ごすということはまずない。よっぽどの大金を積まねばならない。所詮はバイトと割り切っている女の子が多い気がする。しかし、そこで働く女、そこに行く男の欲望は変わらない。本物の愛だと、勘違いさせる女、勘違いする男の心情も変わらない。殺人トリックはやや場当たりで、他の著書の作品よりも稚拙な気がした2020/01/18

★けーちん★

5
やりたい放題や協調性が持てない主人公のてん末です。政治家の変な意地かな2016/01/29

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