光文社文庫
たそがれ江戸暮色―新鷹会・傑作時代小説選

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  • サイズ 文庫判/ページ数 426p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334767624
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0193

内容説明

町人であれ、浪人であれ懸命に生きるしかない市井の人々。人生と時代の黄昏時に立つ彼らの哀切な心情が胸に沁みる…。“昭和大衆文壇の父”長谷川伸が主宰し、今に続く小説勉強会「新鷹会」。村上元三、山岡荘八、池波正太郎など、多くの人気作家を輩出した。その一人でもある平岩弓枝の監修による本書は、新鷹会作家の傑作時代小説十篇を収録する贅沢な一冊!

著者等紹介

平岩弓枝[ヒライワユミエ]
1932~。東京に生まれる。日本女子大卒。1959年「鏨師」で第四十一回直木賞受賞。現代小説も多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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山内正

4
鬼坊主と手下二人が伊勢で捕まり 江戸送りに 拷問にも口を割らずに打ち首にと決まり処刑に月代を 剃りたいと願い妾お栄に言付けを 頬が出張った目の大きい女に 隠し場所を教えて時世の句を頼む 床下に六百両があると 使いの若い六太郎に誘った 十年したら深川で店を遣らせてやると言ったが 姐さんいいんなら と抱かせた 三日して頼まれた時世の句を浪人に頼むのに長屋に、二両で話が 帰った六太郎に前祝いだと酒を飲ませた 金は四日後お栄のものになった2022/09/15

山内正

4
因果だと 未だに感が働いちまう 此奴はお店者とかな 御維新前は 同心とは隠そうともせず蕎麦屋の主に 息子が写真の勉強を始め  店に掛けてある  絵から抜け出たような娘が蕎麦を買いに来る どうしても娘の住む家を探して 部屋を訪ねたら 化粧した女が座ってた 挨拶の後三七さんお見忘れですかと 私谷口のお遊で御座いますと  仲間の同心谷口の娘だった 奥方付きの奉公に上がり月日が  店に警察が写真の男を探してると 人殺だという 男の顔が似ている お遊さんに 息子か? 知らせてやるかあの女に2022/08/30

山内正

4
先生とわっちの仲は年が違いますよ 仲八が返事する 師春水は五十二 去年女房を亡くしガクンと年老いた 世を渡って見せる人梅暦を世に出し 好評を受けたが今は下火、さみしさを増すと春虹は思う 気持を預ける者が無くなってねと わっちの父さんみたいなのさ 茶屋の姐さんに言われて付き添うた 弁天様の帰り宜しくってと帰る 見覚えある下駄だ仲ハって分かった 話し声も聞いたさ誰に言われなくても自分の年は知っていますよ よく兄からお前の台詞が良くねえと 独り言を言うようになった 奉行所の吟味に呼ばれ罪を待つ身に 家にこもる日2021/07/07

山内正

2
蕎麦屋三七の勘は良いと言う 元八丁堀同心だった 明治の世 一人の見知らぬ娘が蕎麦一杯と 女主人と二人暮しと 途切れた娘を家へ訪ねたら 奥から女主人が挨拶し 三七さん おゆうです お忘れかしらと あの、隣のおゆうさん? 十五の時田安様奥方付になりと 二十五の息子がおりますと 息子の写真館に警察がきて 飾った写真の男が来たら知らせろと 三七は写真を見て驚く おゆうさわにそっくり 人殺しとは おゆうが別れの挨拶に来た 甲府へ弔いにと 息子が自殺したと もう一生会えねえ!2020/05/14

ひさか

2
新鷹会の10人10編の短編集。古色というか、そういう雰囲気のものがあって新鮮でした。 10の内8人は既にいらっしゃらないというのが、残念です。しんようかいと読むのを初めて知りました。2014/10/06

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