内容説明
生まれたばかりの長女をねずみに噛み殺され、家庭を破壊された有田修は生涯の怨敵・ねずみを捕る会社を設立、成功する。別れた妻が轢き逃げされ、有田はねずみ捕りの知識を駆使して犯人を突き止める。だが、その後に妻の隠された秘密が―。ねずみに「再復讐」された主人公の皮肉な人生を描き切った表題作を含む傑作七編の豪華な競演。
著者等紹介
森村誠一[モリムラセイイチ]
1933年埼玉県熊谷市生まれ。青山学院大学卒。ホテルマンを経て、作家となる。’69年『高層の死角』で第15回江戸川乱歩賞、’73年『腐蝕の構造』で第26回日本推理作家協会賞を受賞。2003年には第7回日本ミステリー文学大賞を受賞した。ミステリーを中心に、歴史小説、ノンフィクションなど、多岐にわたる分野で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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masa
63
事件を防ぐのは優しさだけど、事件を解き明かすのは自己満足な傲慢にすぎないわ。真実フェチのあなたはフィクションではインポテンツになってしまって、丁寧にフェイクで塗り固められたそれを掘り起こす。正義の名の下で、派手に荒々しく過激でイリーガルに。ねえ、誰のため?誰も幸せになっていないわ。ときには涙さえも、まるであなたのフィニッシュのネタみたい。ねえ、無実の犠牲者もティッシュに丸めて捨てるつもり?怪獣を倒すために街を破壊し、モブを踏みつけることを厭わないウルトラマン。それがあなたよ。あたしはモブなの。忘れないで。2020/10/04
mr.lupin
42
以前から名前だけは知っていた森村誠一さんの著書初読み。七編からなる短編集だったが本にも謳ってあるように「ベストセレクション」と言う通り、どの作品も十分に楽しむ事ができた。作品的には今から四十年以上前の作品もあったが色褪せることもなく、また特に違和感を感じる事もなく十分に現代でも通用するような内容だった。そう思わせるところが森村さんの筆力なんだろうか。また他の作品も是非読んでみたいと思う。 ☆☆☆☆☆2021/09/29
うさこ
2
短編集なのであっという間に読み終えた感じでした。 森村氏の作品は必ずといっていいほど男女間の問題が出てきます。 今の”草食系男子”ならばこういう事件が起こらないんでしょうか。2012/11/17
すぎともちゃん
0
短編集。どの作品にも殺しが絡んでくる。それにしてもこの題名、よく考えつくなと思う。2013/09/21
無添
0
昔の短編7 2013/05/25