内容説明
新興の化粧品会社が主催する洋上大学―豪華客船セントルイス号は、選ばれた百名の若い女性を乗せて、ハワイへ向かった。その最初の夜に発生した盗難事件。つづいて、美人女子学生が行方不明になり、さらに、女性講師のファッション・デザイナーが何者かに殺された。不安と動揺につつまれる船内。海に閉ざされた巨大な「密室」で展開される本格ミステリーの快作。
著者等紹介
結城昌治[ユウキショウジ]
1927年東京生まれ。早稲田専門学校卒。東京地方検察庁に在職中の’59年に「寒中水泳」で、第1回「EQMM」短編コンテストに1席入選。’60年に同庁を退職し、作家専業になる。’62年に発表された『ゴメスの名はゴメス』、’63年の日本推理作家協会賞作品『夜の終る時』、’66年刊の『白昼堂々』などで、ユニークな推理作家としての地歩を固めた。『軍旗はためく下に』で、’70年に直木賞を受賞。’85年には、『終着駅』で、吉川英治文学賞を受賞した。’96年1月に死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ブルーベリー
4
謎が謎を呼び、謎に包まれる。残り㌻を確認しながら『解決できるのか』とふ不安になるが大丈夫でした。船酔いする私は洋上大学には行けませんかねえ( ´△`)2014/04/13
ワンモアニードユー
3
軽妙なタッチでユーモアたっぷりに描かれる、豪華客船内で起こる人間消失と殺人事件。 ある種暢気な展開で、どんどんと少なくなる残りページに、風呂敷のたたみ方が心配になります。 そして、「若干予感があたった。。。」という、あっと驚きの微妙な結末。 後から考えると、動機がかなり切実ではあるものの、しかし「これだけ引っ張ってこの終わり方かいな。」と思う気持ちは止められません。 結城先生ごめんなさい。 2015/09/30
kanamori
0
☆☆★2010/10/20