内容説明
手塚治虫愛好会の会長が自宅の離れで殺され、貴重な手塚マンガの古書が盗まれた。しかも、その部屋は完璧なる密室に仕立てられていた。犯人は、やはり手塚マニアなのか?また、どんな方法で密室を創り出したのか?愛好会の一員である大学生・水乃サトルは、持ち前の頭脳と博識で、真犯人を追いつめてゆく、鮮やかな論理とトリック!スリリングな傑作長編。
著者等紹介
二階堂黎人[ニカイドウレイト]
1959年東京都生まれ。’90年、第一回鮎川哲也賞で『吸血の家』が佳作入選。’92年の『地獄の奇術師』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ちょこまーぶる
51
楽しく読めた一冊でした。手塚治虫愛好会の会長が殺されて、その会の会員たちが事件を解決していくという内容ですが、手塚治虫さんの漫画の世界が詳しかったら、「ウォ~ッ」と叫びながら読み進めたんじゃないかなぁ~と思っちゃいました。それにしても、コレクターの方たちの収集力や古書の値段などを知る度に、その世界に足を踏み込む機会が無かって良かったなと思いましたね。でも、実際にコレクションをしている方々がこの本を読んだら、本の中の会の一員となって登場人物と会話を成立させて、共に推理していくんだろうなと思いましたね。2022/10/02
gonta19
50
2008/10/10 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。 2014/8/9〜8/18 2年ぶりの二階堂作品。二階堂氏も大ファンである手塚治虫氏の古書をめぐる殺人事件を、お馴染み水乃サトルが解決。トリックなどは二階堂氏にしては普通だが、サトルの活躍でこのシリーズは十分なのだ。2014/08/18
ち~
29
水乃サトルシリーズ学生編③ 手塚治虫愛好会の会長が密室で殺害され貴重な蔵書が盗まれた。会員であるサトルが黙っているハズがない!彼の1発目の推理が相変わらず適当で笑える。密室・アリバイを解くヒントが分かりやすく提示されていたのに、しっかりスルーしてしまった…犯行の動機が凄まじく、フィクションとはいえコレクターの心理に恐怖する。手塚治虫や古本の蘊蓄もとても興味深く読めた。2022/03/06
カリン
19
マジックの水乃サトルシリーズ、大学生編。トリックや水乃サトルよりも、手塚治虫にまつわるウンチクが半端ない。筆者が手塚ファンならではの作品。きっと執筆中も楽しかっただろうと思う。そういう意味では私も充分楽しませてもらった。読後、手塚治虫本を取り出してみたのは言うまでもない。手塚ファン必読の作品。2015/02/26
ひで
10
手塚氏の作品や歴史が解り、勉強になりました。2017/02/21