内容説明
愛する人と愛される人、だから愛人って素敵だと思わない？三千代は、こう決意した（表題作）。大邸宅に囲う美女七人、今夜もその一人の部屋へ行く。華麗な生活に浸る男の、隠された一面。相手がよければいくらでも失神くらいするわよ。平然と言ってのけるハイティーンの思わぬ誤算。―愛と欲望をめぐる傑作小説集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
shinn
9
「木枯し紋次郎」読み終えて、現代ものを読みたくなり、まず短編。比較的若い男女関係もの。つい清張と比べてしまうが、ひと世代あとのクールでニヒルでドライ。でも暗く詩情もある。「快楽の遊戯」の全共闘世代の感覚か。「オレンジの雪」「札束とハンカチ」のドライさと哀愁が良かった。どちらも超短編。2023/02/01
