内容説明
山形県米沢の旧家蘇芳家の当主カナが二度殺された。喜寿の祝いの夜、犯人はカナを絞殺し、翌朝、さらに鴨居から吊ったのだ。半年後、事件の目撃者・富樫幹夫が結婚式を挙げるのと同時に、挙式予定の従妹・貴詩が、その前夜、死体となって発見された。鬼才が放つ奇抜なトリックと斬新な構成で描く本格推理の秀作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nekosuke
2
自身の思っていた泡坂氏の作品と異なり、氏のアイディアの豊富さを思いました。小説を読んだというより、2時間サスペンスドラマを見た、という感じがします。2015/06/19
白猫の単語
1
ストーリーよりも貴詩のキャラが怖い。登場人物や屋敷のネーミングも含め、この一族の全てが不気味だった。おぞましいって、ほとんど使ったことがない言葉だけど、おぞましかった。2016/05/16
浅木原
1
被害者は二度殺された、という紹介から連城の『私という名の変奏曲』みたいなやつかと思ったら全然違った。二度殺されたって絞殺から首吊りにするまでタイムラグがあったってだけじゃねーか! がくり。花嫁繋がりで『花嫁のさけび』も大概地味だったけど、これもまた非常に地味。謎があまりに小粒すぎる上に本格的に事態が動くのが半分過ぎてからなのも『花嫁のさけび』と一緒で、話に牽引力が無さ過ぎてぶっちゃけ読んでて眠くなる。真相は泡坂らしい伏線の技巧が見えるものの、やっぱり根本的に話が読んでて退屈だと辛いのです。2015/04/26
中瓦
1
初めての泡坂妻夫作品。 物足りなかった。人にすすめられなかったら他の作品まで手を伸ばさなかったと思う。入門には向いてなかったよう。2012/05/08
一柳すず子
0
ミステリーとしてよりは、レコード愛を読む作品だったかな。 2015/03/23