内容説明
「ひと足ずつ、ひと足ずつ」と自分の心に言い聞かせながら歩んできた幾歳月…。父を亡くして目覚めた社会観、子育てと女の自立の難しさ、友人、知人との心暖まる出会いそして別れ、旅のひとコマなど、折りにふれて綴った随想集。大地に足をつけて生きる著者が女性としてのこまやかな観察眼で生みだした感銘深き1冊。
目次
1 生いたちの記(月に怯える;タローのこと;夢みていた日々;人間であるということ;疎開女学生の暗い日々ほか)
2 忘れ得ぬ人びと(スーパーマンたち;明治女性の友情―平塚らいてう先生と徳永恕先生と;渋谷黎子の生涯;はるかな柳田国男先生;作家=山田五十鈴誕生!?;粟国安彦さんのこと;福本章さんのこと ほか)
3旅と出会いと(その土地の顔;田沢湖とハンドバッグ;蔵王のこんにゃくおでん;石だたみの道;朝鮮名圧迫のあやまち;忘れ得ぬ出会い ほか)