内容説明
ヒトは、パンツをはいたサルである。パンツは、ヒトを人間たらしめているものだ。このパンツは、それを脱ぐときの快感のためにある。これが、栗本理論、すなわち過剰=蕩尽理論の核心である。そしていま、ついにパンツを脱ぐときがやってきた。脱ぐだけでなく、捨ててしまわなければならないのだ。その結果、ヒトはヒト以外の生物に「進化」するだろう。それは同時に近代社会の崩壊を意味している。
目次
プロローグ
「パンツ」は、選択する
永遠の生命の逆転者たち
「快感」は、アルカロイドの夢を見る
「快感」の潮のかなたに見えるもの
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
九曜紋
11
再読本。1988年初版。前作「パンツをはいたサル」の続編。人間は他の動物とは異なり「過剰」を作り出し、これを「蕩尽」する。この過剰を「パンツ」と名付けた。では「パンツを捨てる」とはどういうことか?脳内麻薬物質に依存し、快感を得ることに耽溺すること、らしい。わかったような、わからないような。そして脳内麻薬との関係性を破壊するのがウイルスである、として人類の進化に大きく関与したのがウイルスであった、という。当時の難題はエイズウイルスであったが、その謂で行くとこのコロナ禍も人類の在り方を大きく変えるのだろうか。2021/06/08
北山央晃
0
なんでもパンツをはいたサルをはじめとする著作、パンサルシリーズの第三作らしい。そうとも知らず、手をとってしまった。人類の進化にはウイルスの活動が影響していると言うことをいってるらしい。残念ながら僕には分子生物学などの知識がないのでこれかトンデモ本なのか的を得た著作なのかわからない。いずれ再読するとしよう。2013/12/12
shinchiki
0
今まさにこの時、読む本。当時はエイズだったのだろうが、今は新型コロナ。ウイルスが人のからだを支配し、変化させ、社会の大変革をうむ。生物学なのか経済学あるいは社会学なのか、わける必要もないか。ただ、おもしろい。2020/05/02
羊男
0
★★★★1988/05/06