内容説明
なまけもののむすこは、夜中になると、そっといえをでていく、イヌのプクのあとをつけていきました。たにまのほらあなを下っていくと、水をたたえた川がながれ、むこうがわには、冬だというのに、うつくしい野原がひろがっていました―。十二支に選ばれた12ひきの動物たちを主人公にした昔話シリーズです。3歳から。
著者等紹介
谷真介[タニシンスケ]
1935年生まれ。日本文芸家協会会員。『台風の島に生きる』(偕成社)で第3回ジュニア・ノンフィクション文学賞、1976年度厚生省児童文化福祉奨励賞受賞。「行事むかしむかし」シリーズ・全13巻(佼成出版社)で第15回巌谷小波文芸賞受賞
赤坂三好[アカサカミヨシ]
1937年生まれ。『十二さま』(国土社)で第22回小学館絵画賞、1973年チェコBIB世界絵本原画展金牌賞受賞。『かまくら』(講談社)で1975年チェコBIB世界絵本原画展金牌賞受賞。長年にわたり、多くの作品を手がけた。2006年12月急逝
赤坂美歩[アカサカミホ]
東京生まれ。武蔵野美術大学卒業。故・赤坂三好氏の長女。現在は、千葉県茂原市の自宅にて、子ども絵画造形教室「アートステップ」を開いている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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遠い日
9
「十二支むかしむかし」シリーズ。戌年。この世と全く逆さまの世界が天上にあるという不思議な話は、北海道の北にある旧日本領樺太の、北方少数民族オロッコに伝わる昔話だそうだ。黒イヌのプクの不可解な行いと、死んでも怠け者の息子を思う母心とが、息子の目を醒まさせる。母の愛に気づいたその時、この息子は生まれ変わったのだ。2019/03/02
おはなし会 芽ぶっく
6
十二支むかしむかしシリーズ、とあるように、干支の生き物たちの絵本。こちらは戌年。なぜ十二支に選ばれたのか、ということがあとがきにも書いてあります。他のシリーズも読みたいです。2019/02/26
読み人知らず
3
黄泉の国の魚を取ってくるイヌ。無理やり母親を生き返らせる息子もすごい。2010/07/25
たらこ
2
十二支シリーズ。「あの川は何?」と聞かれて、三途の川の説明って難しいなと思った。2021/04/04
カラスノエンドウ
2
これは旧日本領樺太(サハリン)に伝わる昔話だとか。怠け者の息子が亡き母の忠犬であるプクのあとをつけていくと… あの世からお母さんを連れ戻すなんて、よく考えたら不気味です。 「十二支むかしむかしシリーズ」のひとつで、あとがきにはイヌについての興味深い解説もあります。他の干支も読んでみたいな。2017/12/31