内容説明
最後まで“己の美学”を貫き通す者たちがいた―。誇り高き十二の人生。その真髄に迫る。
目次
藤原義江―苦難がエキスとなった偉大なる粋人
市川猿翁―新風を吹き込みつづけた異端の名優
山本嘉次郎―反骨をさりげなく醸す大人のセンス
植草甚一―“自由”と“安物”大好き人間のプライド
古波蔵保好―モダンボーイの悠々たる反骨精神
幸田文―好奇心と潔さに生きる生涯の淑女
森雅之―知的な暗い影を光らせる感性
佐治敬三―紳士と野武士が同居する財界人の輝き
武田百合子―太陽の輝きと謎の魅力をたずさえた女
今東光―偽悪の煙幕の内に秘めた比類なきやさしさ
嵐寛寿郎―役者として男として掛け値なしの人生
吉行淳之介―“少年”を隠しもった文士の斬れ味
著者等紹介
村松友視[ムラマツトモミ]
1940年、東京生まれ。慶応義塾大学文学部卒業後、一八年間の編集者生活を経て、作家に。1982年、『時代屋の女房』で第八七回直木賞を受賞する。1997年、『鎌倉のおばさん』で第二五回泉鏡花賞を受賞する
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