内容説明
家業が乾物屋だった著者にとって、生まれながらに出会った鰹節は食にこだわる大きな原動力の一つとなっている。また、店があった高円寺の商店街は自身の味覚と深く関わっている。本書はどこの店が旨い、まずいを書いたグルメ本ではない。子供の頃から今にいたる、様々な食べ物の思い出を辿りながら、自分にとってそれぞれの食べ物とは一体何なのかを追及していく、発見の書である。
目次
第1章 商店街の味(ソーセージ―肉屋のコウちゃん;卵―卵が玉子だった頃 ほか)
第2章 思い出の味(牛乳―贅沢な栄養水;柿の種―父のデング熱 ほか)
第3章 本気の味(本枯節―カビが作る極上のダシ;米―もちもちで夢ごこち ほか)
第4章 旅先の味(なれ寿司―発酵食品の極み;わさび―鼻で感じる清浄な辛さ ほか)
著者等紹介
ねじめ正一[ネジメショウイチ]
1948年東京都杉並区生まれ。青山学院大学経済学部中退。阿佐谷パール商店街で「ねじめ民芸店」を営むかたわら詩を書く。81年、詩集『ふ』で第31回H氏賞受賞。89年、小説『高円寺純情商店街』で第101回直木賞受賞。2008年、小説『荒地の恋』で第3回中央公論文芸賞受賞。09年、小説『商人』で第3回舟橋聖一文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ドナルド@灯れ松明の火
14
初ねじめさんだったが、少年時代の思い出とそれにまつわる食べ物の話が妙にシンクロして懐かしい。文章がわかりやすくて良い。池波さんも書いているが、昔は自宅の周りに蕎麦屋や中華など何でもあったという町の世界っていいなぁ。2015/06/20
さくちゃん
4
ねじめさんの食べ物にまつわる思い出がたくさん詰まったエッセイ。特にご家族が登場する話はどれも心あたたまるものでとても楽しめました。2017/02/06
ごいんきょ
2
ねじめ正一の本は初めてです。 東海林さだおに負けず劣らず面白かったです。 あ〜、腹が減った。2015/05/14
ばづ
1
なんか色々食べたくなるなあ。油揚げを焼いて醤油つけて食べるのは絶対やる(o^^o)2015/06/14
Takashi Morimoto
0
カラスミ食べたい2015/03/06