出版社内容情報
最近の日本には、アメリカに対するかなり大きな反発がある。勝手で自己中心的で迷惑かつ危なっかしい存在だという反米・嫌米気分である。アメリカを嫌うのも非難するのもかまわないが、誤って捉え無責任に批判するのは百害あって一利なしではないか。アメリカとの緊密な関係維持が重要と思うゆえに、あえて親米を名乗ると著者は明言する。本書は、偏見や予断を排し、正確に素直にアメリカを理解しようとする最新の論考からなる。抽象的ではなく、身近で等身大のアメリカを描き、日米関係のゆくえを真撃に見すえる。
同著者に『アメリカン・ロイヤーの誕生』『海の友情』(ともに中公新書)、『変わらぬアメリカを探して』(文藝春秋)、『トクヴィルとアメリカヘ』(新潮社)など
Ⅰ
親米という立場
対米支援して何が悪い
二〇〇一・九・一一 私の体験
廃墟の叫び、そして瞑想
Ⅱ
瘠我慢の対米外交
日本が合衆国五一番目の州になれば……
五〇年続いた秘密
Ⅲ
素顔の防人たち
アメリカのサムライ
私と海上自衛隊
新法と自衛隊法改正の意味
Ⅳ
米国のロースクール
アメリカの司法制度から学ぶこと
訴訟社会アメリカと日本企業の対応
アメリカ憲法に見る官と民
福澤諭吉とアメリカ憲法
改憲への機運、議論に期待
Ⅴ
結局は人と人との関係ではないか
日本は戦争責任をいかに考えるべきか
憲法を守るとき 守らないとき
東アジアにおける連邦国家のすすめ
公権力行使のすすめ
長期的視点で国事を考える仕組みを
大統領選にみる米国の民主主義
海上自衛隊と米海軍の交流
故郷へ帰れない境遇に置かれたら……
相互信頼に基づく日米関係の大事さ
あなたが外務大臣なのですよ
ある海上自衛官の死
宮沢元総理、軍人がお嫌いなのですか
どんな逆境に置かれても
えひめ丸と「日米海軍」の絆
それでもアメリカが嫌いですか
日本版ロースクールの現実
たかが憲法、されど憲法
「イラク」で日本が取るべき立場
おわりに
初出一覧
内容説明
反米・嫌米感情の広がりに抗して、具体的で等身大のアメリカ像を提示する。日米関係に注ぐ暖かく冷静なまなざし。
目次
親米という立場
対米支援して何が悪い
二〇〇一・九・一一私の体験
廃墟の叫び、そして瞑想
瘠我慢の対米外交
日本が合衆国五一番目の州になれば…
五〇年続いた秘密
素顔の防人たち
アメリカのサムライ
私と海上自衛隊〔ほか〕
著者等紹介
阿川尚之[アガワナオユキ]
1951年東京に生まれる。1977年ジョージタウン大学外交政策学部卒業、ソニー株式会社勤務。1983年ジョージタウン大学ロースクール卒業。1987年ギブソン・ダン・クラッチャー法律事務所勤務ののち、西村総合法律事務所に勤務。1999年慶応義塾大学総合政策学部教授。2002年9月より駐米公使
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