出版社内容情報
脳と心の正体はどこまでわかったのか。大脳と小脳,人間においてとりわけ発達した二つの脳の関係とはなにか。小脳の世界的権威であり,日本の脳科学をリードするひとりである著者が,脳と心をめぐる様々な問題を考察する。認識,思考,意識,記憶などの難問にどこまで迫ったか。脳死問題や教育にも言及し,脳科学の現在と未来が見通せる一冊。
内容説明
運動の中枢としての小脳の謎はほぼ解けた。次は、いよいよ大脳を解明する番だ。脳科学の現在と将来を見通し、意識、思考・記憶の謎に挑む。
目次
脳の世紀を予見する
脳研究の未来は何をもたらすか
二十一世紀の脳科学
脳のメカニズムはいかにして解明されるか
脳の働き
小脳と大脳
頭はどうはたらくか
脳のシステム構造―運動系と情動系
考える大脳のメカニズム―マップとプログラム
意識をめぐって
脳研究と教育
脳死を考える―基礎医学の立場で
脳死判定の信頼性について
無我夢中になる前に―若い研究者のために
鼎談 人間と情報―人と人がふれあうということ(渡辺茂・伊藤正男・竹内敏晴)