出版社内容情報
料理、陶芸、書道、花道、絵画……様々な領域に活躍した魯山人。本質をつかみづらい巨人の全貌に迫る文庫未収録エッセイ集。
内容説明
旨いものを、ふさわしい器に持って饗したい―。魯山人の料理と作陶への意欲は、諸芸への独自な研鑽にも向けられた。確かな審美眼で他を圧倒する一方、妥協を許さぬ性格から周囲との衝突を繰り返した、崇高な精神の持ち主の面目を伝える。食、書、陶芸、美術、茶道、生け花、交友録にわたる文章を一冊に。
目次
第1章 料理(私の料理ばなし;鮑の宿借り作り ほか)
第2章 陶芸(土いじり;星岡窯について ほか)
第3章 茶・花・書(お茶道入門;お茶の功徳に頭が下がる ほか)
第4章 絵画・民芸・建築…(鉄斎と石涛;古径の絵と溪仙の桜 ほか)
第5章 人物(招待状;真の茶人 ほか)
著者等紹介
北大路魯山人[キタオオジロサンジン]
1883年、京都市の社家に生まれる。本名・房次郎。生後すぐ里子に出され、各所を転々とする。資産家らと交わるなかで、古美術、骨董などの知識を吸収しつつ、独学で書画、篆刻、陶芸など多岐にわたる芸術に独自な足跡を残す。「美食倶楽部」「星岡茶寮」を創業、料理の道を探究する。1959年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ようはん
18
北大路魯山人といえば食通のイメージが強いが、この本では序盤に少し触れたのみで陶芸や茶道、書画といった日本文化について語っている。魯山人の日本文化に対する幅広い造詣の深さは理解できるが、魯山人に関してはまだよく知らない面が多い為、読みきるのには難解だった。2020/11/04
ろくしたん
3
北大路魯山人。名前は知ってたけど、多彩な人みたい。私はもっぱら食べ物に興味がわいたけど、本当は焼き物とかで有名みたい。真髄といいながら、話題は多岐に及ぶ。生まれ育ち、食べ物、芸術、交流。2020/03/19
papa0604
1
料理、茶道、陶器、絵画、生け花、書道についての批評文。それぞれに対する並々ならぬ情熱は感じるが、好き嫌いでものを言ってんじゃないの?と思うところもある。健全なる肉体と精神を養うのに、食事の重要性は当然としても、それがアワビである必要はないわけだし。しかし、芸術一般に関する考えはさすが!と思わされる。アーティスト気取りの目立ちたがり屋な中学生みたいな方々に聴かせてあげたいと思った。2015/11/30
nowonme
0
魯山人が辛辣悪舌な人物というのは知っていたけどなんか誰から何?というような悪口批評が多くて、これを集めた編集者も一体魯山人のどういうところを伝えたかったのか。ところで足立美術館でこれを買ったのだが、魯山人の作品と彼が罵る大観の作品が同じ空間に展示されていたのは笑えるな。2021/11/01
渓流
0
愚昧には真髄は分からなかった。2018/04/11