内容説明
中華文明に対し、自国を意識したことによっておこった学問「国学」。本書はその国学が、上代文献、なかでも『日本書紀』を、どのように研究し何を明らかにしてきたかを論じる。大陸の学問は『日本書紀』研究にどのような影響をもたらしてきたのか。『日本書紀』研究史の再構築をめざし、文献のなかの古代がどう研究されてきたのかを探る。
目次
序論 本書の視点と構成
第1章 近世国学までの『日本書紀』研究史(上代文献の訓読と『日本書紀』研究;注釈史からみた「日本書紀抄」の成立 ほか)
第2章 荷田春満の『日本書紀』研究(荷田春満の『日本書紀』研究と卜部家;青年期における荷田春満の『日本書紀』研究―東丸神社蔵『神代聞書』翻刻を通じて ほか)
第3章 近代における『日本書紀』研究(武田祐吉の『日本書紀』研究―新出資料と著作を通して;折口信夫の「日本紀の会」と『日本書紀』研究)
結論
著者等紹介
渡邉卓[ワタナベタカシ]
昭和54年7月福島県福島市に生まれる。平成14年3月國學院大學文学部日本文学科卒業。平成20年3月國學院大學大学院文学研究科日本文学専攻博士課程後期単位取得満期退学。平成21年4月國學院大學研究開発推進機構伝統文化リサーチセンター研究員。平成22年4月國學院大學文学部兼任講師。平成23年3月博士(文学・國學院大學)学位取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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