出版社内容情報
〈国語史研究〉の方向を修正して、文献学的精神を基調とするところの《国語史学》を新たに建設しようという、叫びこそが本書である。結果、『言語学原論』『国語学原論』他、いわゆる名著の負の影響にも筆は及ぶ。
内容説明
本小論は、《国語史学》、すなわち「日本語の歴史についての研究」が、今後、どのような指導原理にもとづいて推進さるべきかをかんがえるうえで、もっとも基礎的とおもわれることがらをとりあげ、それについての見解をのべたものである。
目次
序論 国語史研究とその方法(1)
本論 方法とその実践―『古事記』の声注を資料として
終論 国語史研究とその方法(2)
付論 国語史学史の一問題―ふたつの「原論」とそれらのおよぼした影響
補論 上東型名詞存否論の帰結