内容説明
オープンソースによるソフトウエア開発方式の浸透により教育・研究の現場でも安価で質の良いOSと開発環境そして様々なソフトウエアが自由に使えるようになった。研究者としての立場からは、このオープンソースソフトウエア開発は基礎科学の成果が人類共通の財産として誰にでもフリーに提供されるというアカデミズムの伝統にも結び付くところがあり、国籍や収入に関係なく皆が平等に知的な活動に参加できることを保証するこのシステムはきわめて貴重で重要に思える。前著『暗号理論と代数学』の知識を仮定してそこに使われる代数学をプログラミングによって解説したとも言える本書が可能になったのもオープンソース方式の恩恵に拠るところきわめて大である。本書のTEX原稿、C言語やGAPプログラミングもすべて著者のLINUXサーバ上で書かれている。
目次
第1章 暗号とは
第2章 NP完全について
第3章 C言語に親しむ
第4章 GAPを使う
第5章 GAP覚え書き