感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫
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浮世絵師としてデビュー、錦絵出版する直前の写楽前日譚の第2弾。今回は吉原が主な舞台でして、遊女失踪と関係者の連続殺害事件に無頼牢人東洲斎が巻き込まれるといおうか、自分で巻き起こしたといったらいいか。ボリュームは120ページ程度ですが、TVドラマを見るようにテンポよく、めまぐるしく事件が展開していくため、もっと長い小説を読んだような読後感があります。前作とは違い、お話はきちんと決着がつきましたが、結末は何とも後味が悪いもの。東洲斎の正体は謎のまま、いよいよ明かされるかというところで続編に続く(?)。星3つ。2017/04/26