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「あいつらは自分たちとは違う」という病―不毛な「世代論」からの脱却

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  • サイズ B6判/ページ数 257p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784284503426
  • NDC分類 367.6
  • Cコード C0036

内容説明

「今の若い世代は自分たちとは違う異常な世代だ」「自分たちの世代は上の世代とは違う特殊な世代だ」このような議論が根拠もなく繰り返されて、日本の世代論は社会に対する視点を失ってきました。今こそ、このような世代論の形成の経緯と問題点が問われるべきときです。

目次

第1章 好き勝手に論じられる「子供」「若者」―二〇〇〇年代の若者論に何が起こっているのか
第2章 「あいつらは自分たちとは違う」―若者論を縛る幻想
第3章 世代の鎖―一九六〇・七〇年代的側面
第4章 消費社会とメディアの鎖―一九八〇年代的側面
第5章 ポストモダンと劣化言説の鎖―一九九〇年代的側面
第6章 アイデンティティの鎖―二〇〇〇年代的側面
第7章 「新しい世代」と呼ばれたいですか?―「自己啓発」になった若者論
第8章 若者論に「社会」を取り戻す

著者等紹介

後藤和智[ゴトウカズトモ]
1984年、宮城県仙台市出身。東北大学大学院工学研究科(都市・建築学専攻)博士課程前期修了。同人サークル「後藤和智事務所OffLine」代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

9
まえがき・第一章で本書完結していいような感じかな。そこをもっとねちっこく掘り下げてくれたらおもしろかったと思うんだけど、多角的に見せたい感じと熱意で要点が各章重複してやや飽きてしまった。若者論は各種知識人の主張にハクをつけるために使われるのにはたしかにあると思う。そしてこの本もそうだよね。なんかもうすこし洗練してほしい感じ。雑さを感じる。面白かったことには面白かったけど読むのがやや辛い。2014/01/14

魚京童!

8
根拠がないのに言うな!ってことらしいけどよくわからない。2014/01/22

たこやき

8
過去の書では、よくある「若者論」の中の嘘、具体的な論者の問題点、ということを指摘してきた著者だが、本書は現在のような「若者論」が大きなウェイトを締めるに至ったか、を「若者論」の歴史を振り返って検証する。「社会背景によって若者が」というが、むしろ、「若者論」の側こそが社会背景の中で変遷していることがわかる。そして、その上でのメッセージ。科学的根拠を欠く、ただ、「こんな若者がいる。だから○○だ」というのは擁護も批判も表裏一体。そして、それこそが意味のない断絶を生み、問題を生産してしまう、というのは重要だろう。2013/10/22

Humbaba

7
データを据えて、それに語らせる。それを行うことで、説得力を高める。印象というのは効果的な道具にもなり得るが、納得してくれないという層が一定層生まれるものでもある。その点数字を使ってデータと共に語れば、相手を説得する際の説得力が高まる。例え気に入らない結論でも、それに反するデータを持ってこない限り否定は困難である。2013/12/05

まゆまゆ

5
もともと若者論は、自分の主張に都合のいい若者を取り上げ、それに対して自分の社会観を語るために使われるのであって、多様性を一切無視したものだった、との記載には目からウロコだった。若者を異常な存在とみなすことで、現代の社会的価値観を再確認する行為であるのは昔から変わらないという指摘にも納得。2014/02/03

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