ランダムハウス講談社文庫
ボックス21

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  • サイズ 文庫判/ページ数 614p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784270102862
  • NDC分類 949.83
  • Cコード C0197

内容説明

ストックホルムにあるアパートの一室で、鞭打たれて意識を失った売春婦が発見された。リトアニアから連れてこられたという売春婦は、すぐに病院に搬送され、彼女を連れてきたポン引きも国に強制送還され、事件は簡単に片付いたかに見えた。だが、病院で目覚めた売春婦の予想外の行動が、単純だったはずの事件を、スウェーデンの闇をえぐる大事件へと発展させてゆく…。『制裁』に続く、北欧発の衝撃的クライムノベル。

著者等紹介

ルースルンド,アンデシュ[ルースルンド,アンデシュ][Roslund,Anders]
1961年生まれ。作家・ジャーナリスト。スウェーデン公営テレビの文化ニュース番組を立ち上げ、数年間にわたって番組を統括。そのほかにも十年間にわたり、報道記者、レポーター、報道番組のデスクなどを務めた。刑務所に関するドキュメンタリー番組を制作した際に評論家のベリエ・ヘルストレムと出会い、意気投合。共著『制裁』でグラスニッケル最優秀北欧犯罪小説賞を受賞

ヘルストレム,ベリエ[ヘルストレム,ベリエ][Hellstr¨om,B¨orge]
1957年生まれ。刑事施設・更正施設評論家。自らも犯罪者として刑務所で服役した経験から、犯罪の防止を目指す団体“KRIS(Kriminellas Revansch I Samh¨allet―犯罪者による社会への返礼)”の発起人となり、犯罪や暴力に走る少年たちに対するケアを行なう。KRISの取材に訪れた作家アンデシュ・ルースルンドと出会い、『制裁』で作家デビューを果たす

ヘレンハルメ美穂[ヘレンハルメミホ]
1975年生まれ。翻訳者。スウェーデン在住。国際基督教大学教養学部卒業、パリ第三大学近代仏文学修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

GAKU

54
グレーンス警部シリーズ第二作目。ストックホルムにあるアパートの一室で、鞭打たれて意識を失った売春婦が発見された。リトアニアから連れてこられたという売春婦は、すぐに病院に搬送され、彼女を連れてきたポン引きも国に強制送還される。しかしここからが予想外の展開となって行く。1作目同様ネタバレになってしまうので、詳しいあらすじを書けないのが残念です。こんな展開になり、どのような結末になるのか?タイトルの「ボックス21」の意味とは?1作目以上に惹き込まれました。⇒2016/06/04

goro@80.7

43
小説より現実の方が悲惨だすると、この物語より悲惨な状況が今もあると思ってみると男としてはシンドイわなぁ。こんな結末で良いのか!?との思いもある。物語は重いけど読みが浅いのか最後の解釈に苦しむし主人公たちの判断が理解出来なくなった。スヴェン警部補もそれで良いのか!?と。リディアが浮かばれないと思うだが。あぁしんどかった。2016/03/27

ペグ

39
「三秒間の死角」から遡って彼等の2作目の「ボックス21」です。社会派警察小説なので甘さが無いのは当然ですが、エーヴェルト グレーンス警部は相変わらず独善的で視野が狭く。甘言に乗ってしまい悲惨な人生を送らざるを得なかった女性達に対して憐憫の欠片も無い、ある場面には憤りさえ感じました。このシリーズで最も冷静なスヴェン警部補までもが‼︎(ボックス21)には彼女達の人生が入っていましたが、この悲惨な状況は変わらず続くのでしょうね〜とにかくごつごつした肌合いの小説でした。2016/06/23

神太郎

37
前作「制裁」もなかなかに「えーー!?」っていうラストで頭を抱え、沈んだ気持ちになりましたが、今作も考えさせられ、どうにかならんもんかね?とこちらに問題意識を植え付けさせた上でやってくれました。真実ってなんて、残酷なんでしょうか。売春は聞きはすれ、人身売買はどこか遠いお話に聞こえますがそんな事はなく。そこで働く人たちの生活感と生き抜く術がわかっていたつもりのこちらの気持ちを揺さぶります。この物語がよもやここに行き着くなんて予想しませんよ。救いを求めたいけど、この顛末こそ正にリアル。二作目もやられたなぁ。2021/05/06

キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん

34
売られてきた少女が人質をとって立て籠もる。何をしたいのか誰もが想像できない。麻薬や買春などがはびこるスウェーデン社会の底で疲れ切ったエーヴェルト警部。極めてあつかいにくいエーヴェルトに付き従う警部補スヴェン。彼らの疲れと、少女達を売り買いする悪魔のような男達のどうしようもなさで、極めて重苦しい読後感だった。2017/02/05

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