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内容説明
「ぺ」は「ぺ」である?現代日本を代表する詩人・谷川俊太郎が、奇想天外なアイディアと、魔術的とも言うべき日本語のレトリックを駆使して、あなたを非日常の世界へ誘う!和田誠の魅力的な挿絵23点と、新たに描き下ろした装画で新版刊行。
目次
ぺ
花の掟
レダ
墜ちた男
テルのお話の話
探偵電子計算機
押入れの中
離入食
裁くのは誰
ある神学
最後の夕やけ
baby dolls
リンゴのある風景
ブレーキ
エデンの園
二十一世紀の教養
眠れ我が子よ
フィレモンとバウキス
窓の中
長いメキシコ風の頚飾り
緑色の蝶
りんご
テレビ台本りんご
著者等紹介
谷川俊太郎[タニカワシュンタロウ]
1931年東京生まれ。詩人、翻訳家、絵本作家、脚本家。52年に処女詩集『二十億光年の孤独』を刊行、その後詩作とともに脚本、作詞、エッセイ、評論活動など多彩な活動をする。詩集には、読売文学賞を受賞した「日々の地図」をはじめ、「ことばあそびうた」「定義」ほかがあり、人気漫画スヌーピーでおなじみの『ピーナッツ』や日本翻訳文化賞を受賞した『マザー・グースのうた』など多くの翻訳書がある。現代を代表する詩人のひとり(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mattu
5
不思議な雰囲気に引き込まれます。「ある神学」か好きです。物語世界観に共感します。自分は誰かに操られているのか?世界の果てには何があるのか?答えは見つかることがないですが考えてしまいますね。「フィレモンとバウキス」不思議な関係がいいですね。2012/11/27
そら
2
長さがそれぞれのショートショートです。『テルのお話』と『フィレモンとバウモス』が好きです。不思議なお話が『花の掟』『レダ』、怖いお話『離乳食』『眠れ我が子よ』でした。『フィレモンとバウモス』のような夫婦素敵だなと思いました。2013/09/30
あひる 34号
2
谷川俊太郎といえば詩のイメージが強かったので、全体的にすごい怖い作品だった。ほのぼのとした作品しか知らなかったから意外な狂気性。「離乳食」は読んでるうちにタネがわかったけど、最後の"有門"にニヤッとした。そこでアルカード!こういうの大好き。小ネタですが「ブレーキ」がお気に入り。「花の掟」はさすが詩人。「探偵電子計算機」はぞわぞわした。2013/06/17
C
2
二十一世紀、未来への希望と不安。人間というもの、生死に対する不安と喜び。焦り。タイムマシン、異次元へ連れて行ってもらった感覚で読んだ。 『緑色の蝶』がとても良かった。2012/03/11
eve
1
やはり気違いだ。谷川俊太郎は詩のイメージしかなかったため、物語を読むことが新鮮だった。形式が同じせいか、星新一のSFチックなショートショートに似ているものが多かった気がする。あとは、この本を通して「疑い」というようなテーマが感じられた。何も得られた気はしないが、読む行為が単純に楽しかった。表題作の「ぺ」が一番良かった。「ぺ」は我々を作った神と同義語である。2014/04/06