感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
uburoi
0
大菩薩峠もそうなのだが、大河ものの長編は主人公がいつの間にか脇に控えて、傍系のドラマの主人公たちが次々に活躍することとなる。このブッダもそうで、だからこそ長編の醍醐味があるのだ。悟りを開いたブッダには敵という敵はいなくなり、時折、邪魔者扱いのような迫害を受けるのみだ。鹿野苑でのルリ王子のようなやつに。この巻では第4部でタッタ、ダイバダッタが、そして第5部で時代も10年さかのぼりアナンダとアサンヒーそしてリータの新たな物語が紡がれる。リータは矢車草というが手塚の絵は似ても似つかぬものだ、細かいけど。2019/11/28