内容説明
尖閣・竹島・靖国・従軍慰安婦・死刑制度・原発・捕鯨・憲法9条…について、若者たちと、とことん語り合ってみた!売国奴VSネトウヨ大激論、勃発!
目次
プロローグ ネットと「安倍的なるもの」の奇妙な関係
1 バは「売国」のバ(何がなんでも「安倍反対」というわけではないけれど…;「朝日新聞」は売国奴? ほか)
2 クは「空気」のク(クジラとナショナリズム;牛や豚はよくて、どうしてイルカはダメなの? ほか)
3 イは「命」のイ(死刑制度は残虐か、それとも必要悪か;そもそも日本は本当に治安が悪いの? ほか)
モノローグ 擬似ナショナリズム、あるいは愛国者ごっこ(この国は、どこへ向かおうとしているのか;オウム事件がもたらした「集団化」 ほか)
著者等紹介
森達也[モリタツヤ]
1956年広島県呉市生まれ。映画監督・作家。98年、オウム真理教の荒木浩を主人公とするドキュメンタリー映画『A』を公開。2001年に続編『A2』が、山形国際ドキュメンタリー映画祭で特別賞・市民賞を受賞。11年、著書の『A3』で講談社ノンフィクション賞受賞。明治大学情報コミュニケーション学部特任教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
marco
44
本書が刊行された9月以降、解散があり衆院選が行われた。選挙結果はみなが知るところだが、それにしても・・・多くの人が同じ方向を、それもよくもわからずに、向き始めている。それに抵抗するのは難しい。でも、最後まで流れに抗い続ける、と決めた人が、ここにいる。2014/12/30
秋 眉雄
17
いわゆるネトウヨのB君がギャフンと言わされるシーンを待ち望んでいる自分に気が付くとき、まさに『メディアは市場原理で動いているなあ』と実感したというか(苦笑)。森達也さんの考え方を伝えるには、対話というのが実は最も適した方法なんじゃないかと思いました。テーマが多岐にわたるのもイイです。堂々巡りに陥ると読んでいる側も疲れるだけですから。 2018/03/19
naminnie
15
Twitterでの感想を見て拝読。まさに今の日本で感じるある意味の危機感を丁寧に書いてある感。以前から著者の姿勢を好ましく思っているのでどうしても著者よりの感想になってしまうなー。そうか、そうか、そうだよね、と納得して読んでしまう。懐疑的な気持ちも持ちつつ読んだほうがいいのだろうか、とこういう類の本を読む度に思う。でもまずは何よりも「知ろう」と思える姿勢が大切だといつも気付かされる。2014/11/26
ダンボー1号
10
森達也と若者が安部政権歴史問題オウム等で討論会。右左それぞれの言い分分かり勉強になりました。森さんはいい人なんだろう、殴られても自分に落ち度があったと思うタイプか。自衛のための最低限の自衛はイイとして外に武器を出すのは×だ。うん、わかるからこそ米国と距離置く自力防衛の意見も出して意見聞きたかった。安部政権が大きな分岐点と言いますが むしろ民主党政権が分岐点でした。(と私は思います)民主党がいい仕事していたらずっと継続していました。5.6年前リベラルに任せて見ようと思ったわけで今はそのリバウンドです。2015/11/24
りり
10
本の帯の煽りは『大激論、勃発!』とあるが読んでみると全くそんなことはなく、様々なお題を語り合う人々という印象。著者はあえてはっきりとした信念を表明せず、ふわふわ漂いながらも譲らないとこは譲らない。強さをアピールしている安倍総理へのアンチテーゼだろうか?本自体の結論ですらつけないことが、この人の特徴。曖昧さを抱え込むのが彼の成熟というもの(大人であること)に対する考えなのだろう。潔癖を強く求める、つまり白黒をつけたがり過ぎるのは危険であると。ヒットラーもスターリンも潔癖症だったらしい。2015/03/06