感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ベルるるる
14
江戸時代が始まって、たった100年くらいなのに、武士達のたるみっぷりに衝撃。 26年間、37冊にも及ぶ詳細な記録。 元禄時代の尾張徳川藩に仕える武士の日記が原本。 毎日、飲酒、賭け事、不倫、心中・・・。 これほどひどい内容の日記が破棄もされずに、尾張家の藩庫に保管されていた事もすごい!保管していた人達も偉い!! でも、内容はずっと秘密とされ、ナント、昭和40年代にやっと公開。 読むとあきれ果てるんだけど、下巻へ。2016/02/27
forest rise field
11
太平の元禄、まだ江戸幕府始まって100年も経たぬというのに、武士はろくな生活をしていなかったんだな。賭博に酒に女・・・。 今でいう週刊誌的な日記をつらつら書き留める武士がいたのも凄いし、この日記は名古屋城の奥深い藩庫に260年眠っていたという。厳しく公開を禁じられ世に出たのは昭和30~40年代という。人に見せられない恥ずかしい武士の一面ともいうべきか。2020/12/27
厩戸皇子そっくりおじさん・寺
8
元禄時代の尾張藩士朝日文左衛門が書いた身辺雑記『鸚鵡籠中記』の漫画化。当時の尾張のスキャンダルや三面記事ばかり。色と欲のゴシップ。文左衛門の好奇心による所が大きいだろうが、人間はだらし無い生き物だと思う。武士の時代も現代も変わらない。カッコイイ武人を描いてきた横山光輝のコミカルな作品。面白い。2012/03/15
Almond
3
元禄時代、尾張藩で御畳奉行を務めた朝日文左衛門が記した「鸚鵡籠中記」を漫画化したもの。日本史の授業でちらっと名前が出てくるような本ですが、こんな内容だったのか…。 御三家である尾張藩だからかもしれないけど、酒に女に博打にと豪遊し放題。武士が質実剛健とか後世にできたイメージなんじゃないかと思ったくらい。2015/04/25
紅独歩
2
ふにゃふにゃのナンパ武士・朝日文左衛門と、カッチリとした横山光輝の絵の組み合わせが面白い。年代にそってわかりやすくエピソードを再構成するなど、読み物としても成功している。ただ、原本「鸚鵡籠中記」の所蔵先が「名古屋市舞鶴図書館」となっていてご丁寧に「まいづる」とルビが振ってあるが、そんな施設はない。「名古屋市鶴舞中央図書館」の誤りだろう。ちなみに読み方は「つるま」である。2012/03/24