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内容説明
ロイエンタールとミッターマイヤーという二人の頼もしい味方を得たラインハルト。しかし、それは同時に門閥貴族との対立を深める結果となった。武勲によって地位を獲得してゆく彼らは、特権階級の者たちには目障りな存在であったのだ。まわり中が敵という状況下、ラインハルトは再び戦場に赴くことになる。出征の間、宮廷に残される姉アンネローゼを嫉妬に狂った侯爵夫人の陰謀から守るため、ラインハルトは一計を案じるが―。
著者等紹介
田中芳樹[タナカヨシキ]
1952年10月22日、熊本県生まれ。学習院大学大学院修了。1978年在学中に「緑の草原に…」で、幻影城新人賞受賞。1988年「銀河英雄伝説」にて第19回星雲賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みや
29
前半は皇帝の寵愛を失った侯爵夫人がアンネローゼ暗殺を目論む、女たちの戦争。本編でも面白かった勢力内での闘争や対立が丁寧に描かれ、むしろここから本編が始まっていてもおかしくないくらいに自然と銀英伝の歴史へ溶け込んでいる。外伝が付加ではなく融和になるのが凄い。ラインハルトも含め、夫人に対して冷たすぎる人々の対応には腹が立った。可哀想すぎる。綿密で膨大な銀河帝国史から始まる後半の第四次ティアマト会戦は、ハラハラワクワクがひたすら止まらない。この壮大な規模の世界観を自由自在に遊ばせてくれる田中先生に心から感謝。2019/03/13
浮草
4
味方も増えたけど敵もあからさまになってきたなぁ2022/03/14
isfahan
4
人を食った台詞のオンパレードで、まさに田中芳樹節の真骨頂でした。素晴らしい。(俺のことを知ってるだろう!)→「知らんな。あとにしてくれ、今いそがしい」(ミッタ)とか(紅茶は文明的だ!)→「そうか。いずれ論文にしてくれ、吟味熟読したい」(ラップ)などなど。巻末収録の鏡明氏の「銀河英雄伝説論」(1988年初出)も名文すぎる。「我々の言葉で書かれた最も長いスペースオペラが終わったのだ」。ぜひとも落日編の最後に収録してもらいたかった名解説だった。定説化してる慈悲深い専制主義と腐敗した民主政治の構図はこれが初出?2013/12/21
まるてぃん
4
口絵の双璧がカッコイイ! 挿絵の金赤コンビも魅力的で、イラストだけでも見る価値あり。物語は終盤に入ってようやくヤン准将がご登場。今回はまったく活躍しない彼なのに、出てきただけで物凄い安心感。やはり銀英伝はラインハルトとヤンの両雄が揃うことで、物語としてのバランスが格段によくなると再認識。また、わずかだがヤンとラップの掛け合いがあり、本伝ではいまいち伝わり切らなかった二人の距離感を推し量ることができる。こうして軽口をたたき合っている姿を見ると、本当に仲が良かったことが感じられて、なんだか妙に切なくなった。2012/02/17
小夜
3
19歳の二人可愛すぎるー!!!表紙の双璧かっこいいし!ブリュンヒルト!第四次ティアマト!色々好きなとこがw2011/04/08