出版社内容情報
聞くのもいいけど、読むのもいい。人気時代小説家が描く、軽妙洒脱な十の小咄。風野亭「読む落語」をご堪能あれ!町内の呑ン兵衛たちがいつも通り呑み会を始めると、小さな黒猫が現れた。猫見酒としゃれこみ、徳利を手に黒猫の後をつけていくと、やがて猫の集まりに出会う。すると黒猫は呑ン兵衛のひとり、馬次に向かって手招きをするではないか。集まりに参加した馬次だが、いつしか黒猫とふたりきりで寄り添い……(表題作)。人気時代小説家が軽妙洒脱な筆さばきで描く「読む落語」全十席。
風野真知雄[カゼノマチオ]
著・文・その他
内容説明
夜ごと集まる町内の呑ン兵衛たち。いつものように呑み会を始めると、どこからか小さな黒猫が現れた。月見酒ならぬ猫見酒としゃれこもうと、徳利を手に後をつけていくと、猫の集会に遭遇する。すると一行のひとり馬次に向かって黒猫が手招きした。やがて馬次は黒猫と寄り添い、なにやらいい感じに…(表題作)。人気時代小説作家が軽妙洒脱な筆さばきで描く「読む落語」全十席。
著者等紹介
風野真知雄[カゼノマチオ]
1951年福島県生まれ。フリーライターを経て、92年「黒牛と妖怪」で第17回歴史文学賞を受賞し、作家デビュー。97年『西郷盗撮』で注目を集める。2015年『沙羅沙羅越え』で第21回中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
79
大江戸落語百景「猫見酒」。10編からなる短編落語、くどくなく読みやすく面白いですよ。2019/05/22
ひさか
14
小説トリッパー、新刊ニュース連載のものを2011年10月朝日時代小説文庫刊。シリーズ1作目。2018年6月徳間時代小説文庫化。10の短編集。読む落語ということで、オチがある。苦労寿司のオチだけ、趣向が変わっていました。いずれも、どこかにありそうな話です。2018/09/24
Norico
10
副題に「大江戸落語百景」とあったので、落語をアレンジしたのかなー?と思ったら、風野さん風の落語的な小噺集。手軽に読める。2019/11/09
ちゅう
5
江戸の庶民の話。10話の短編集。ん?っていうのもあるけれど、ほとんどが、ふふふと心の中で笑う感じ。ある日、うなぎが可愛らしく見えて、鰻が捌けない、ご天寿うなぎ。朝百文貸して、夕方百一文にして返す百一文。猫見酒、おもしろかった。2020/07/31
Suzu
5
大江戸落語百景シリーズ第1弾。まさに読む落語。どの話も最後のオチがきいてます。わたし的には編笠息子と苦労寿司が面白かったかな。化け猫屋敷も猫好きとしては気持ちは分かる。全満寺の南念和尚はところどころで登場する。そして次巻にも出てくるか?2020/02/21