出版社内容情報
甲斐・信濃を舞台に、乱世を生き抜いた武辺の者たちの知謀に溢れた活躍を描く。武田、真田の栄枯盛衰の物語。
次郎三郎は信州善光寺の行人として各地を渡り歩く商人だ。上杉家に身を寄せていたが、信虎追放後の武田晴信(信玄)と道鬼坊こと山本勘助を通じて結びつくことになる。信濃に再び戦雲渦巻くなかで、滋野の一党を糾合し、真田の旧領回復を目指して知謀を尽くしていた。後に大坂方の知将として知られる真田幸村の祖父・真田幸綱の活躍。武田・真田の興亡を描く戦国大河第三弾!
【著者紹介】
1968年、栃木県生まれ。武蔵野美術大学造形学部卒業。テレビ局嘱託社員やCM制作会社などを経て、1995年文筆業に転じ、フリーライターとして活躍。2008年、「天下御免の信十郎」シリーズで小説家デビュー。
内容説明
真田の郷の故地を回復する悲願のために、信州善光寺の商人・次郎三郎は上杉家に身を寄せていたが、信虎追放後の武田晴信(信玄)と、道鬼坊こと山本勘助を通じて結びつくことになる。信濃に再び戦雲渦巻くなかで、駒を操る滋野の一党を糾合し、知謀を尽くして奮戦していた。後に大坂方の知将として知られる真田幸村の祖父・真田幸綱の活躍。名門真田家のルーツに迫る戦国大河がここに!
著者等紹介
幡大介[バンダイスケ]
1968年、栃木県生まれ。武蔵野美術大学造形学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スー
18
95志賀城攻めから上田原の戦い砥石崩れそして砥石城を真田幸綱が攻略するまでです。こないだのQさまで戦国最強になった武田信玄がこちらでは見る影もないほどで板垣と甘利に脅え勘助に頼りっぱなし、小山田信有と横田高松は信虎を呼び戻して重臣に返り咲こうと画策していて内憂外患状態。村上義清との戦いを利用して内部の粛清を行い晴信が武田家の当主として不動の体制作りに成功し甲斐をまとめあげるが越後のあのお方が遂に動く。板垣、甘利、小山田、横田を悪臣として史実通りの戦死を上手く味付けしている、しかも武田家滅亡の種を蒔いている2019/06/28
oyai
7
いよいよ幸綱一族郎党集めて再興か。信玄(晴信)がこれまでと違いヘタレ気味なのも面白く、このあとどう変わっていくのかも楽しみ。図書館にシリーズ一作目をリクエストしたら三作目まで用意していただいたので一気読みでした。2016/01/08
Ryuji
6
★★★★☆シリーズ三作目はいよいよ次郎三郎(幸綱)が、山本勘助の推挙もあり長野業正の下を去り、武田晴信(信玄)に帰属し旧領(小県)を奪回する。上杉憲政がダメダメだったということもあるが、元々は武田家に旧領を奪われ流浪の身となりながら武田家に仕えるところは幸綱自身が相当な人物であったのだろう。それにしてもこの本で描かれる武田信玄が何とも頼りない(というか勘助がいなければ何も出来ない)。今後の展開で信玄も変わっていくのだろうが、こういう信玄もありかもしれない。個人的に武田家と小山田家の今後の関係が興味深い。2016/03/27
klu
6
真田幸村の祖父が武田の家臣になった経緯がわかりました。真田家誕生で、この巻は終了です。2016/01/26
oguogu
1
あまりに長い話なので、中だるみでしょうか?ちょっと読むのを止めてましたwしかし、好きな真田の話なので、改めて腰を据えて読み直した次第。こういう長編は無理に読み続けないに限ります・・・。 真田家がまだまだ飛び立てずに武田家や山内上杉家の辺りを右往左往しているところは目新しくて興味深い。 真田家の良いところばかり見ていた私としては、大国に従わせられる小国の苦悩がうかがえて面白いところでした。2018/05/07