徳間文庫
オクターバー・ガール―螺旋の塔に導くものは

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  • サイズ 文庫判/ページ数 310p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784198934262
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

僕は音楽を聴くと、その音楽の世界に意識が飛ぶ“特異体質”の持ち主。でも同級生の静原秕奈の歌声には参った。僕は完全に現実を離れ、すっかり異世界に取り込まれてしまったのだ。こんな鮮烈な体験は珍しい。現れたのは螺旋の塔。そして最上階には少女がひとり閉じ込められていた。彼女はいったい何者?個性的な登場人物たちが織りなすユーモラスで切ない、ひと夏の音楽ファンタジー。第9回トクマ・ノベルズEdge新人賞受賞作。

著者等紹介

伊藤螺子[イトウネジ]
1983年東京都生まれ。『オクターバー・ガール―螺旋の塔に導くものは』で第9回トクマ・ノベルズEdge新人賞を受賞し、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おしゃべりメガネ

156
雑誌『ダ・ヴィンチ』で紹介されていた作品です。装丁とは裏腹にいい意味で裏切られ本格的?なファンタジー&プチ恋愛?モノでした。とにかく読んでいる間、ずっと作品に出てくるような素敵な音楽(歌声)が脳内でエンドレスに再生され続けてしまうほど、本作は「音(音楽)」の影響度が強かったです。話の展開も中盤から、ミステリー色がジワジワと前面に打ち出されてきて、前半のファンタジーから一転、中盤からは「謎」が気になり、どんどん読み進めてしまいました。読了したあと(後半ぐらいでも)装丁の持つ意味がわかり、スッキリします。2011/11/26

へくとぱすかる

36
音楽を媒介にしたファンタジー。つねに日常世界に戻りながらも、異世界とのつながりをテーマに物語は展開していく。このまま夢のような、想像のような世界との交流が続くのかと思ったら、やはり大逆転はあるんですね。その事態をなんとかしようと、主人公はあれこれ考えるわけです。そして微妙に現実世界の高校生をとりまくような問題にもひっかかっていく。その意味で現実とはリンクしているわけですが、最近の小説は何かと言えば、このパターンを取り入れがちなので、ラストでうまくやってくれて、やっと、ファンタジーとして納得できたわけです。2014/10/24

coco夏ko10角

27
音楽を聴くとその音楽の世界に意識が飛んでしまう特異体質がある少年の青春物語。最初の方では正直「この設定でもっと面白いストーリーが展開できるんじゃ…」なんて思ったけど、進めば進むほど効いてきて良かった。あとショーキチがいいキャラしてる。意識が飛ぶ瞬間とか、飛んだ先の世界が変化していく様子とか、アニメ映画で観たら面白そうだなぁ。2015/06/05

つくよみ

11
★★★ 音楽を聴くと、その世界に飛ばされてしまう主人公と言う設定が新しい。作中に出てくる曲を一度味わって聴いてみて、自分にはどのような世界が見えるのか確かめてみたいと思った。2013/03/27

シュエパイ

8
音楽を聞くと、意識が違う世界へ飛び立ってしまう少年。そこは、心の海。まばゆく不可思議な、けれど綺麗なものや優しいものばかりではない世界。心の深遠にすむ怪物と、一人歌い続ける少女。あぁ、なんて大きく豊潤なイマジネーションの海。きっとその歌声には、2人が出会ったことには、意味があるのです。2011/09/09

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