感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まつうら
16
五島慶太のことを知りたくて手に取ったが、本作の主役は田中勇という。80歳過ぎまで東急を支えた大番頭だが、上巻は五島慶太の活躍がおもしろい。ライバル会社の乗っ取りが得意技で、マスコミからは「強盗慶太」と揶揄される。でも、五島にやましいことは何もない。鉄道の発展を通じて市民生活を豊かにすることが大義名分だ。 しかし、さしもの五島慶太も、戦後の労働争議はお手上げで、小林中を起用して対応に当たる。小林中のことはただの金融屋だと思っていたが、脅迫まがいの相手との肝の据わった交渉ぶりは見ものだ。(下巻に続く)2021/09/24
びりけん
2
2016.11.23読了☆4つ、東急の草創期、から成長期を、田中勇の視点で描いた作品。当時の世情や経済人の生き方などよく解る良書。鉄道マニア必読の書。2016/11/26