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漣のゆくえ―とむらい屋颯太

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  • サイズ 46判/ページ数 288p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784198651022
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

初七日、四十九日、その数字が意味することとは。「残された者」がこの世で生きるために、とむらい屋は死者をおくる。

内容説明

死者が残した未練や無念、生者が抱えた哀惜や苦悩。避けようのない想いを和らげるのが、とむらい屋の生業。

著者等紹介

梶よう子[カジヨウコ]
東京生まれ。2005年「い草の花」で第12回九州さが大衆文学賞大賞を受賞。08年『一朝の夢』で第15回松本清張賞を受賞し、単行本デビューする。江戸の絵師たちを描いた『ヨイ豊』で直木賞候補となり、同作品が第5回歴史時代作家クラブ作品賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

161
シリーズとは知らずに読んだ。連作6話。とむらい屋の存在に、道俊の言葉や颯太の想いに、波立つ気持ちが凪ぎてじんわりと沁みてくる。新たにお吉が加わり、もう少しこの先のとむらい屋の話を読んでみたい。その前に前作を読まねば!2020/06/30

初美マリン

122
だんだんと回を重ねる毎に味わい深くなってきています。悲しみを抱えても忘れるのではなく抱いたまま生きていく。2021/03/11

のぶ

96
江戸時代の葬儀屋の店主、颯太を主人公とした6つの話が収められた連作集。本書はシリーズの2作目にあたるが、1作目を読んでいたのですぐに物語の世界に入る事ができた。弔いを生業としているが、トーンは暗くも重くもなく、軽く読める短編集だ。おせっかいのおちえ、早桶職人の勝蔵、勝蔵の弟子で同じ長屋に住む寛次郎、寺に属さない渡りの坊主道俊等、他のシリーズ同様にレギュラーメンバーが脇を固めていて、良くまとまっている。弔いに関する蘊蓄も込められていて、人情も良い味出している。この先続くであろう楽しみなシリーズが出来た。2020/07/07

タイ子

90
生と死に関わるニュースが続く昨今。そんな時じっくり向き合える作品かもしれない。シリーズ第2弾。葬具屋を生業とする颯太の想いは、自分の仕事は彼岸へ渡る死者と此岸に残る生者の線引きをしているにすぎないただのとむらい屋。共に働く仲間たちも背負いきれないほどの悲しみを抱えて生きている。いつもクールな颯太が時折見せるニヤリとさせる商売っ気と温かい心内に人間味があっていい。出色なのはタイトルの「漣のゆくえ」。おちえの母を死なせた侍がやっと見つかったと思ったら、侍の意外な申し出が・・・。ラストに感動。2020/10/06

真理そら

76
おちえの母の死についておちえの中での決着はひとまずついた。美人のお吉がメンバーに加わったということは次作もあるのかもしれない。人の数だけ死の形もある訳だからこのテーマではいくらでもお話ができそうな気もする。2020/08/21

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