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人生に七味あり

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  • サイズ B6判/ページ数 365p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784198633059
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

私、樫村徹夫(44)の人生の一大事だった。営々と勤めてきた銀行が他行に吸収合併されたのだ。同僚たちの退行が始まった。送別会の帰途、私は辻占いの老女に七味とうがらしが待つと言われた。うらみ、つらみ、ねたみ、そねみ、いやみ、ひがみ、やっかみが振りかかり、本当の人生が始まるという。私もついに飲食フランチャイズ会社のCFOに転身したが、隠蔽された百三十億円もの含み損が発覚、社は倒産の危機に…。CEOを押し付けられた私と社員が七転八倒の果てに見たものとは?人生と仕事に苦闘する、すべての働く人に贈る勇気と希望の一冊。

著者等紹介

江上剛[エガミゴウ]
1954年兵庫県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、第一勧業(現みずほ)銀行入行。97年の第一勧銀総会屋事件では混乱収拾に尽力し、コンプライアンス体制構築に大きな役割を果たす。築地支店長在任中の02年、『非情銀行』で作家デビュー。翌年に退行後は、『亡国前夜』『隠蔽指令』『背徳経営』(以上、小社刊)『企業戦士』などヒット作を生み続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tsuyoshi

66
対等合併とは名ばかりの実質的な吸収合併により主要ポストを追われ銀行を辞める決意をした主人公。再就職先の飲食チェーンでも財務状況の悪化が露呈するや否や前任者が責任回避のために急遽社長に指名される。損な役回りが続き嘆き節を挙げながらも真摯に向き合い事態を好転させていく主人公の姿にどんな状況でも誠実な対応が大事だと改めて思い知らされた。 2018/08/02

Ken

7
名作だった。主人公は銀行から転身し、上場飲食チェーン店の社長に祭り上げられ、苦境に陥り倒産寸前で再建中という火中の栗を拾う。周囲の人間の多くが美味しい所だけ吸い取ろう、銀行もご都合主義の債権回収に走ろうとする。そんな中でもがきながら、大手総合商社の後ろ盾を得て再建が加速するところで、飲食業のプロに社長を禅譲する。会社は誰のものか?という議論があるが、従業員のものでもあり、「従業員を愛せない人に社長の資格はない」ときちんと言っているところもいい。(コメント欄に続く)2013/02/22

Masato Ⅱ世

6
第一勧銀出身の江上先生らしい銀行を悪者にした大逆転サラリーマン小説でした。DFS デリシャス・フード・システムという飲食業再建ストーリーに、七味という比喩がかかる洒落がいいですね。恨み、辛み、妬み、そねみ、嫌み、ひがみ、やっかみは、人生の七味唐辛子、辻占い老婆らしい表現が絶妙です。お客さんみんなに使えそうですね。七転八倒の再建ストーリーでしたが、保身主義の大友、宮内、銀行マン杉山、斎藤、ざまをみろです!社員は人財、樫村社長 天晴れでした。2023/08/05

Natsuko

6
最近サラリーマン小説が面白い。会社再建というのは、最終的にはやっぱり人の意欲にかかっているという結末。現実も本当にそうであるならホッとしたり、だから難しいんだと再認識したり。2016/01/16

shinjitaka

6
「うらみ、つらみ、ねたみ、そねみ、やっかみ、ひがみ、いやみの七つの味が人生にあって、いっぱい自分にふりかかると人生の味わいが増す」らしい。「でも単純に辛味が増すだけではダメで、旨みを増やすには誠意を尽くすことが重要」・・・うーん、ふりかかる側かふりかける側のどっちだろう?2012/08/29

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