内容説明
みずからの少年期を振り返りつつ現在の「少年問題」を読み解く。待望の自伝的評論。
目次
第1章 生まれ育った世界(天草を恋しがったおじいさん;父から学んだこと ほか)
第2章 遊びの世界(べえ独楽と朝礼;悪事まがい ほか)
第3章 少年と文学(「書く」ことのはじまり;胎内からの怖いイメージ ほか)
第4章 少年の世界(少年の難しさ;「子ども」との別れ ほか)
第5章 崩壊した家族のコミュニケーション(少年Aと呼ばれる少年について;現在の日本社会の親子関係について ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いのふみ
2
吉本さんの創作が、佃島、月島界隈の下町の土着的な風土によって醸成されていること、話すことが満足に伝えられないことに起因する自己慰安から始まったのを改めて知った。詩は青春期までに完成されるもので、それ以降は修練が必要。修練をそうとう意識的にやったのは田村隆一、鮎川信夫、谷川俊太郎、吉増剛造あたりで、あとの詩人は資質で書いている、という詩の文学史もわかった。2023/01/01
inahiro020
0
難しい言い方でわかりにくかった。少年期の自伝と思って手にとったが少年にたいする色々な評論だった。2014/11/23