Tokuma novels
月神祭―古代インド怪異譚

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  • サイズ 新書判/ページ数 340p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784198508593
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0293

内容説明

ほんにまあ、困ったものでございますなあ。世の中には、わざわざ飢えた魔の顎へ首を突っ込みたがるような輩が、本当にいるのでございますよ。我が殿アーモンさまも、そのおひとりでしてな。虎が人喰いをしたと聴けば、ふらりとお独りでそこへお出かけになるし、いつぞや、ナーガの森にさらされた沙門の首のあやかしとご対決あそばされた時などは、寿命の縮む思いをいたしました。かような所業も、全ては退屈から始まったこと。今回は人語を解する狼の話にいたく興味をもたれ、シヴァ神が舞い降りるというムリカンダ山へ出掛けたのでございます。そこは、月の種族が棲む地だと、人は怯えているのですが…。九十九乱蔵の原型キャラ、アーモンの活躍を描く『妖樹・あやかしのき』『月の王』の二冊を再編集。寺田克也イラストで、鮮やかに大復活。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はつばあば

39
『闇狩り師』の九十九乱蔵の原型?いやぁやっぱり乱蔵さんよりインドの若き王子アーモンって言うだけでカッコいいイメージが。ヴァシタと同じように私も何をしても、何を言ってもアーモンへの可愛さが💛。たいくつ?それが一番やっかいですよね。幸せとは神様がくれた人としての時間を大切に、長生きしてもいい人だけが長生きすればいいと近頃思うんですよねぇ。九十九乱造よりこちらの方がホワンと‥勿論グロい場面もありましたが、獏さんの原点がこの本にあるかと思います。古い本ですが獏さんお好きならアーモン王子の可愛さに癒されて下さい2022/06/02

Kira

9
5/5 古代インドの怪異譚。過去に出版された文庫本2冊分が収録されたノベルズ版2段組み340ページは読みごたえたっぷりで、妖しい幻想の世界を堪能した。怪力の持ち主アーモンが退屈をもてあまして旅に出る度に奇怪なものに出くわす。その旅につきあわされる仙人ヴァシタがアーモンの活躍を語る。グロテスクな描写もあるが、おだやかな語り口のおかげかそれほど気にならなかった。陰陽師シリーズに通じるものも感じられて、とても面白かった。 2017/03/13

Kira

8
再読。初読みのときには気づかなかったが、アーモンは九十九乱蔵を思わせる強さと安定感で魅了してくれた。グロさはそれほどでもないので、ヴァシタとアーモンの軽妙な会話も楽しめた。2021/10/07

あここ

4
図書館で出会う。続きもんじゃなさそうで借りてみた。インドなの?場所も時代も分からんのに風景が見える。夢枕さんの描く景色が好き。風景・空間・音とかがスゴイきれいで。夜の描写が特に好き。真っ暗闇。月と星だけ。ほのかな光で見える世界。あぁぁ和む。怪異ドロドロ血だらけの旅ばかりやのにどうゆうわけかキレイな景色しか浮かばん。アーモンさんの暇つぶし旅。正義感ぶってるんじゃなくただ楽しんでるだけ。軽いスタンスが良かった。おっ面白そうやん?ってニっと笑う姿か目に浮かぶ。ぼっちゃま!!御付き爺とのコンビも良かった。無敵か。2018/04/22

むつぞー

2
『妖樹・あやかしの木』 と『月の王』の合本したものなので、新作ではありません。 幸い読んでないので、素直に楽しめましたけど。 『闇狩り師』の九十九乱蔵の原型ともいわれる、インドの若き王子アーモンの物語だそうですが、『闇狩り師』にくらべるとおとなしい感じはしますね。気分としては『陰陽師』に近いかなと思うんだけど…。 でもこの古代インド怪異という雰囲気はすごくいいし、個人的にはとても好きなタイプです。 新作を待ってる人もいるんじゃないかな。今度は新作で読めたらいいですね。 2010/05/30

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