内容説明
帝国海軍を誤り、日本国を誤った真因はどこにあったのか?艦隊派・条約派の対立、そして陸軍との確執―臨場感溢れるリアルなタッチでそのプロセスを描破!
目次
危機の萌芽(天皇の失望;孤立した天皇)
天皇に背く首脳たち(軍令部は不同意;伏見宮と東郷)
軍令部総長の不明(かつがれた軍令部長;海軍自体の慢心)
海軍滅亡へ(陸軍との対決;悪魔に魅入られた夏)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
12
海軍少尉だった生出寿さんは、太平洋戦争に関する「海軍善玉説」「航空決戦説」に反発すると共に、三人の高名な海軍軍人への批判を掲げます。その一人、皇族であった元帥伏見宮博恭海軍大将を俎上に載せて自論を展開したのがこの本。なぜ良識の組織であるはずの海軍が開戦という最悪の結論に至ったのか。優秀な軍人たちの頂点に立った伏見宮が、なぜ昭和天皇の意に反して突っ走ったのか。いささか雑駁なところ、野卑すぎる文章のところはありますが、面白い。生出さんの本、もっと探してみようかな。2020/04/17
Ayano
0
全編を通じて「軍政」の話。 私には難しかった、という感じだった。伏見宮元帥がタイトルにあがっているが、全編を通じて彼の批判になっているような気がする。2010/06/27